Nagasaki Harmony 2
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
450年におよぶ「想い」の物語。
Nagasaki Harmony 2 をご覧いただく皆さまへ
長崎の教会はその美しい姿で、
見る人の心をとらえます。
けれど、建物の背後にある人々の「想い」にこそ、
じつは、いちばんの価値があるのかもしれません。
長崎の教会の背後には、
長く困難な歴史があります。
江戸から明治にかけ、
激しい弾圧・迫害が繰り返し行われ、
キリスト教は途絶えてしまったはずでした。
そんな中で、ひそかに信じることを
あきらめなかった
人々の「想い」が受け継がれ、
貧しさの中で建てられたのが
長崎の教会です。
多くの教会は、資金不足の中で建てられたため、たくさんの工夫が見られます。
黒島天主堂に使われている木材の木目は、
ひとつひとつ手で描かれたものです。
安価な木材しか使えなかったがゆえの工夫ですが、
その木目のひとつひとつに「想い」を見ることができます。
頭ヶ島天主堂は、石造りの教会です。
砂岩の産地であったため、石を積み重ねて建立されたのですが、
途方もない労力と時間がいるものでした。
その労力と時間にも、「想い」を見ることができます。
そしてなにより、どんなに古い教会であっても、
息をのむほど清潔に美しく保たれています。
そこにも「想い」があります。
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ふだん決して表舞台に立つことのないシスターの方たちが、
受け継いだ想いを、未来へとつなげるために、
今回、特別に出演をしてくださいました。
長崎の教会を見るとき、献身的に働くシスターの姿を見るとき、
私たちは、光を見ることができます。
それは、人々が何百年も受け継ぎ、つないできた想いであり、
希望の光です。
長崎を観光するとき、見ていただきたいのは、この光です。
くしくも、観光とは「光を観る」と書きます。
国籍や、宗教を超えて、わかりあおうとすること。
困難なときにも、希望を持ち続けること。
人々が受け継いできた光を、長崎の教会を通じて、
ぜひ、感じていただければと思います。
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