ガラスの街・長崎で吹きガラス体験!旅の思い出にオリジナルの「長崎ビードロ」はいかが?
1570年の開港に伴い、長崎には外国から様々なものが伝わりました。ガラスもその一つ。
ポルトガルやオランダから様々なガラス製品や製造技術が持ち込まれ、教会のステンドグラスやビードロなどたくさんのガラス製品が長崎にもたらされました。
ポルトガル語でガラスのことを「ビードロ」というため、「長崎ビードロ」といわれる長崎のガラス製品は、全国の人々の憧れになったのだとか…
そんな「長崎ガラス」に私も憧れて、友人と吹きガラス体験をしてきました!
掲載日:2024年12月20日
ライター:森山ゆりこ
ガラス工房 瑠璃庵へ
今回お世話になった「瑠璃庵(るりあん)」さんは、世界遺産の大浦天主堂や頭ヶ島天主堂のステンドグラスの修復工事を担当された、長崎には無くてはならないガラス工房です。
吹きガラス体験では、ガラスを吹いて膨らませるところから仕上げまで、ほぼ全部の工程を体験できます!
ちなみに長崎出身の福山雅治さんが旅番組「タビフクヤマ」で広瀬すずさんと一緒に体験されたのもこちらの工房です。
1.作りたいガラス製品のベースを選ぶ
はじめに、作るガラス製品のベースを決めます。
複数ある見本の中から、形・色・デザインを決めるのですが…これが迷う!
見本をそれぞれ組み合わせることができるので、じっくり悩んで決めましょう。
作るガラス製品が決まったら、レンタルのエプロンとアームカバーを付けて準備完了。
教えてくださるのは瑠璃庵のガラス職人・竹田さんです。
2.ガラスを吹く練習
吹きガラス製作は、一度スタートすると途中で止められません。
製作時の注意事項やNG事項などをお聞きしたら、練習開始。
ガラス製作に使用するブローパイプ(吹き棹)を持ち、息の吹き込み方や回し方などを練習します。
ブローパイプを常にゆーーーっくり回しながら息を吹き込んでいきますが、滑らかに回さないと形も綺麗にならないので…難しい。
ちなみに動きが止まるとガラスが落ちてしまうとのことです。。。
あわせて模様つけの練習も一緒にしますが、こちらは息の吹き込み時とは違ってブローパイプを早く回さなければなりません。
何度か練習させていただいて、「行けそう!」と感じたら本番スタートです!
3.ガラスを吹いて大きくする
いよいよ本番。
釜の中から溶けたガラスを取り出したら、ブローパイプをゆーーーっくり回しながら息を吹き込みます。
風船とは違って手応えがないので、ちゃんと息を吹き込めているかわからない…。迷うと回す手が止まりそうになりますが、手を止めてしまうとガラスが落ちてしまうので止まるわけにはいきません。
でも、隣で竹田さんが息の強さなどをアドバイスしてくださるので、アドバイスに従って調整します。失敗できない工程は交代もしてくださるので心強いです。
ガラスに色や気泡をつける場合は、途中で色ガラスの粒を付けるなど、他の作業を挟みながら何度も息を吹き込み大きくしていきます。
4.ガラスの形を整える
ガラスが大きくなったら、次はガラスの形を整えていきます。
椅子に座り、濡れた新聞紙をガラスに当ててこーーーろこーーーろ。椅子が支えてくれるので重くはないのですが、動きを均一にするのが難しい…。
息の吹き込みとはまた違う緊張を味わいながら、何度も作業して形を整えていきます。
まだ真っ赤なガラスを新聞紙に当てるのは少し怖いですが、直前に説明と練習があるので落ち着いて作業することができました!
5.いざ!模様付け!
次は最初の立ち入りに戻り、模様付けを行います。
模様となるガラスを用意してくださるので、ブローパイプをくるくると早く回していきます。
早く滑らかに回すほど綺麗な模様になるそうですが、やり直しができないためとっても緊張…!
練習のときは上手にできたのですが、本番は緊張して動きがカクカクしてしまいました。笑
模様付けが終わった頃にはガラスは少し冷めて(それでも500度以上あるそう!)いて、少しずつ完成が見えて気持ちもワクワクしてきます。
6.口を広げて完成
最後は口を広げる作業。
ブローパイプから付け替えたら、こちらも成形作業と同じように、椅子に座って少しずつ口を作っていきます。
竹田さんから「これくらいの広さでどうですか?」とお声をかけてもらいながら、自分が欲しい広さに調整。
こちらもやり直しができない作業なので、ゆーーーっくりゆーーーっくり慎重に・・・。
作業が終わると、これで完成!!
徐冷炉に入れて冷まし、翌日15時以降に完成品を受け取ることができます(遠方の場合は発送も可)
ガラス製品の底に日付や名前を入れることもできるので、入れたい方は忘れずに伝えてください♪
7.受け取り
今回の体験で製作したのはフラワーベースとグラス。
私のフラワーベースは、模様が目立つように無色透明にしてみました。とってもシンプルですが、晴れた日に水を入れると模様がとても綺麗です。
友人のグラスは底に赤い模様がついていて、こちらもとっても可愛い!
ちなみに、底に丸い跡が付いているのが手作りの吹きガラスで製作した証なんだそう。これも体験したから知ることができた豆知識です。
今回は取材をさせていただいたので比較的ゆっくりでしたが、通常はひとつのガラス製品を作るのに20分ほどで完成するそうです。
旅の思い出に、手作りの吹きガラス製品なんて素敵すぎる…!!
ガラス製品の販売もありますよ。グラバー園近くまでお越しの際はぜひ体験してみてくださいね♪
※吹きガラス体験以外にも、ステンドグラスやフュージング体験もあります(要事前予約)。
詳しくはInstagramをチェック!
この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
フォトグラファー、移住者、働く女性の視点で長崎の魅力をお届けします!
神戸からの「移住女子」です。
祖母が佐世保出身なこともあり、長崎が大好きで年に1〜2回旅行に来ていましたが、好きすぎて移住しちゃいました。現在は、仕事も兼ねて長崎県内を広く旅しています。
フォトグラファーの視点、移住者の視点、働く女性の視点から長崎県内の魅力ポイントを広くお届けします!