出島でポートレート撮影!異国情緒あふれる長崎カメラ女子旅
カメラが初めて日本に持ち込まれたのは長崎だといわれています。
坂本龍馬の写真で有名な、日本で最初のプロカメラマンである上野彦馬の父が、フランスで発明されたカメラを輸入し、島津斉彬を撮影したのにはじまります。
その後、上野彦馬が1862年に長崎で写真館を開業し、多くの著名な人物や風景を撮影しました。幕末の開国とともに国内の写真技術は発展していきます。
そんな日本の写真文化のはじまりの地・長崎で「カメラ女子旅」をしてみました!
今回のスポットは観光地として有名な「出島」。
レトロで可愛い建物はポートレート撮影にぴったり!
今回は友人と出島でポートレート撮影し、特におすすめだった場所と撮り方についてご紹介します。
掲載日:2024年07月26日
ライター:森山ゆりこ
PickUp
出島の歴史
出島は日本の江戸時代における特異な歴史を持つ人工島です。1636年に完成し、1641年にオランダ商館が平戸から出島に移された後は日本における唯一の西欧との窓口となり、様々な西洋の知識や技術が日本に伝えられました。明治維新後の1858年、日米修好通商条約の締結により、長崎を含めた5港が開港。出島の役割は終わり、その後、出島の周囲は埋め立てられ、扇形の島は姿を消しました。現在、出島は完全復元を目指し、復元された建物や資料が公開され、歴史的遺産として、多くの観光客が訪れています。
出島ロケーション1:出島表門橋
まずは出島の入り口に架かる「出島表門橋」で撮影。
この橋は2017年に新しく架橋されたもの。出島表門橋が架かる以前は別の場所に入口があったのですが、鎖国していた時代に架かっていた出島橋と同じ場所に橋が架けられました。出島に橋が架けられるのは約130年ぶり・・・ってエモすぎる!
当時の橋は石造りだったそうですが、現在の橋は地元企業の造船技術を取り入れて製作されたそう。
橋の真ん中で振り返ってもらったり、被写体の斜め後ろから出島の景観を入れて撮ってみたり・・・意外とバリエーション豊かに撮影できるのも魅力的。
ただし、出島内で一番人の行き来が多いロケーションなので、通行されている方のご迷惑にならないように注意して撮影しましょう。
6月初旬から中旬にかけては、出島表門橋公園に色とりどりの紫陽花が並ぶので、紫陽花を前ボケにして撮ると季節感も出て華やかになります。
こちらの建物は外観が特徴的!白壁にターコイズブルーの階段がとっても爽やか。
被写体には階段を登ってもらって、少し煽り気味で撮ると脚長効果でスタイル良く見えます。
階段側に入って撮ると少し暗くなるので大人っぽく、外側から撮ると可愛らしく爽やかに撮ることができます。
カピタン部屋の内装はとってもレトロ可愛い!
2階では商館長の生活が再現展示されています。「唐紙」という日本の特徴的な文様を使った壁紙や格子窓に乙女心がくすぐられます。壁紙フェチにはたまりませんね。
見るだけでも楽しいですが、写真を撮るともっと楽しめます。
着物で撮ると異国情緒気分をさらに高めてくれそう!
ここでは、可愛い壁紙や窓が映えるように撮るのがオススメ。
ただ、直線が頭から出たり首を横切ったりする「NG構図」にもなりやすいので、その点は注意が必要です。(私も数枚ボツにしました・・・)
窓から外を覗く構図は出島の街並みに入り込めるので、タイムスリップしたような写真を撮ることができます。
ロケーション4:旧長崎内外クラブ・旧石倉
出島にはカピタン部屋以外にも可愛い建物がたくさん!
室内が暗くて撮影が難しい建物は、外観メインで撮るのがオススメです。
長崎に在住する外国人と日本人の親交の場でもあった「旧長崎内外クラブ」の外観はとっても華やか。
白とイエローグリーンのレトロ可愛い外観にきゅんとする人も多いのでは?
出島内で私が一番好きな建物(外観)です。
石倉は一見すると落ち着いた雰囲気ですが、だからこそいろんなポートレートが撮れるのも魅力。
今回は被写体が女性ですが、男性ポートレートや背景の主張を控えたい場合などもオススメです。
tips:出島ポートレートのコツ!
今回は友人にお願いしてモデルになってもらいました!
私が普段ポートレート撮影をする際に意識していることは・・・
②背景に負けないように、華やかなワンピースを着てもらう
③室内は暗い建物が多いので、ISOを高めに設定するか明るいレンズを使う
今回、機材は明るいレンズを利用したものの、室内は暗くて手ブレも多かったので泣く泣くボツにした写真もありました…。
構図や明るさなど少し難しいシーンもありますが、出島でしか撮れない写真が撮れるのでぜひチャレンジしてみましょう!