長崎絶景ソラ旅~川棚町の片島公園を鳥の目で!
元々は島だった!?川棚町の片島公園「川棚魚雷発射試験場跡」を訪ねてみました。
片島公園は以前#ナガサキタビブでも
・雰囲気のあるロケーションでのポートレート
・シーカヤックで海から見た景色
を紹介していますが、今回は鳥の目線!ドローンで撮影した空からの景色をご覧ください。
※川棚町役場の許可を得て飛行・撮影しています。
掲載日:2022年01月28日
ライター:朝永武志
片島公園に到着!
昔は駐車場も空地のような感じでしたが、川棚町が平和教育に活かすため、2015年に整備し、とてもきれいです。
もちろんトイレも完備!これは大事ですから嬉しいですね。
すぐそばには以前タビブメンバーが紹介した「BUCO cafe」さんもあり、ゆったりと過ごせる場所になっています。
「魚雷発射試験場跡」は駐車場からはすぐですが、その前に少し、片島のことを紹介します。
現在は陸続きとなっている片島ですが、元々は名前のとおり「島」だったんです!
大村湾に浮かぶ普通の島に、1918年、魚雷発射試験場が設置されました。
1942年には、航空魚雷を製造した川棚海軍工廠(かわたなかいぐんこうしょう)が開庁されたことに伴い、魚雷発射試験場がさらに拡張され、その際片島は海峡が埋め立てられて陸続きになりました。
片島に残る施設の遺構を今回ご紹介したいと思います。
象徴的な桟橋の遺構
まず目に入るのは象徴的な桟橋状の遺構です。
綺麗なアーチが並んでいますが、これはアーチ式にして海水を通し波の抵抗を受け流すためだったのでしょう。
桟橋の先には建物が残っており、これが魚雷発射試験場跡です。(立ち入り禁止)
製造された魚雷を運搬台車で先端の建物まで運び、大村湾の南、現在の長崎市の方角へと発射されたようです。
現在も橋の上部には運搬に使われたと思われるレールの痕跡が残っています。
存在感を放つ大きなレンガと石造りの建物!
公園内に足を運ぶと存在感を表すのは大きなレンガと石造りの建物!
1917年完成の魚雷発射試験場本部跡です。
ここは空気圧縮喞筒所(くうきあっしゅくそくとうしょ)と呼ばれる施設でもあり、この建物内で魚雷内の空気室に空気や酸素等を圧縮し装気する作業を行っていたようです。
この建物、何だか見たことがある方も多いのでは?
実は 長編アニメ映画「バケモノの子」(2015年公開/細田守監督)の主人公・九太(きゅうた)と熊徹(くまてつ)が修行したシーンのモデルとされているんです。
他にも、映画「祈り」や人気ロックバンドflumpool(フランプール)のミュージックビデオのロケ地にもなってますよ♪
海に浮かぶ建物は?
長崎市方面に視線を移すと、海に浮かんでいるような建物が見えます。
すでに橋は無く、渡ることはできませんが、探信儀領収試験場と呼ばれていたようです。
探信儀とはレーダーのことで、おそらくここで発射された魚雷を探知する実験をしていたのでしょうね。
普段は見ることができない海側から撮影してみました。
小高い山の頂にある観測所跡
片島にある小高い山の頂には、実際に目視にて発射状況を記録・確認するための観測所跡があります。
順路を示す看板の後ろ側の小道を登っていきます。
少し細い山道の様ですが、スニーカーでも全然登れる程度の道ですので、行ってみましょう。
悲しい歴史もあります・・・
戦況の悪化で、1944年横須賀から魚雷艇の訓練所が移設となり、川棚魚雷艇訓練所が開設されました。
その年の9月頃からは、特攻艇(震洋)要員の養成も始まり、 さらに回天(人間魚雷)、伏龍(機雷)、蛟竜(小型潜水艇)などの特攻要員養成も行われていました。
そして、この地で訓練を受けた若者が出陣し、3511名が死亡。
片島公園から車で10分程の場所に特攻殉国の碑があり、殉国者全員の氏名が刻銘されています。
二度とこのようなことが起こらないよう、歴史を後世に受け継ぐための大切な遺構です。
訪ねる際はマナーを守って見学をお願いします。
デニムを使った雑貨屋さんに寄ってみた!
片島公園から佐世保方面へ車を走らせると道沿いに気になる看板が!
「PLAYFULATTE(プレイフラッテ)」さん
どんなお店なのか入ってみました。
オンリーワンのデニム雑貨から好みのものを探そう!
店内は所狭しとインテリア雑貨やデニムを使ったバッグなどが並んでいます!
しかし、不思議と「同じ商品」がありません…
実はこの店は本来廃棄されるはずのデニムを使って、バッグや小物としてアップサイクル(新しい価値を与えて生まれ変わらせる)しているお店なんです。
しかし店の中の雰囲気に少し違和感があります。その理由は…
本業は古材を使った家具製作やリフォームを手掛けるお店
本業は古材を再利用し、家具製作やリフォームを手掛けているお店「LENIENCY」さんとのこと。
少し見させて頂きましたが、古い足場板などを使って机や棚、内壁などに生まれ変わらせていました!
材料からデザインまで好みに合わせて製作してくれるとのこと。
普段目にする家具に飽きたら自分色の家具をオーダーしてみるのも良いかもしれませんね!
古材や廃棄されるデニムを使って新たな価値を生み出す。
古い味わいを活かしたオンリーワンの商品を探してみませんか。
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この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
ドローン撮影で、ダイナミックな景色を見せます!
佐世保を拠点に、写真や動画を地上だけではなく上空からも撮影しながら活動しております。 四季折々の地元の名所を、色々な角度から切り取りお伝え出来れば!と思います。