平戸大橋から車で10分の場所に、大型の前方後円墳があった!|平戸市田平町の古墳を訪ねて
長崎県平戸市田平町。
長崎県本土では数少ない前方後円墳である笠松天神古墳・岳崎古墳等、貴重な遺跡が存在しています。
掲載日:2022年05月24日
ライター:朝永武志
平戸市田平町にある里田原遺跡
田畑が広がる平戸市田平町の里田原地区。
1972年、この地区の国道沿いの工事現場から遺物が多数出土しました。
土器や石器にとどまらず日本の米作りが行われ始めた頃の木製の道具が多く出土していたことから、全国的にも注目を集め、幾度もの調査の結果、弥生時代の遺跡であることがわかりました。
稲作文化の成立と展開を示す貴重な遺跡です。
里田原の水田の中には朝鮮半島に起源を持つ支石墓(しせきぼ)と呼ばれるお墓が3基見られます。
支石墓とは地面を掘って人を埋葬し、上に大きな石を載せたお墓のことです。
笠松天神社へ
里田原遺跡南側の小さな台地上、当時なら里田原の水田を見下ろせたであろう標高約30mのところにある「笠松天神社」へ向かいます。
笠松天神社への道は案内板をたどって行くと、スムーズにたどり着くことができました。
車で向かいましたが駐車スペースも設けてあり安心です。(3枚目)
「笠松天神社」へやってきました。
小さいながらも整備され綺麗な神社です。
笠松天神社古墳はここだ!
車を降りる時からなんだか不自然に見える小山が目に飛びこんできました。
笠松天神社の横にある小山、実はこれが古墳なんです!
キレイな稜線が見事な「前方後円墳」ですね!
全長約34m、円部は22m
出土した木製品は保存処理をして里田原歴史民俗資料館に展示してあったようです。
(現在資料館は閉館しています)
ドローンで撮影した前方後円墳
決して大きくはないと思いますが、前方後円墳はかなりの有力者(天皇や豪族など)の墓とされており、大和朝廷との繋がりを示すものとされています。
どのような有力者が埋葬されていたのでしょうか。
全長60mを誇る前方後円墳「岳崎古墳」へ!
続いて「岳崎古墳」へ向かいましょう。
こちらは少々分かりにくい場所にありますので、アクセス方法は写真をスワイプしてご確認ください。
里田原資料館(閉館)の横から入っていくのがわかりやすいです。
先の交差点で真っ直ぐ案内板に沿って進みます。
しばらく進むと道が広くなっている場所に出てきますが、ここが車で行くことができる終着点となります。
ここからは歩いて進んでいきます。
軽い山歩き気分で進みましょう
民家の横を抜けてしばらく歩くと先にお墓が見えますが、案内版に従い、手前を左へ曲がります。(3枚目)
道が無いように見えますが、少し歩くと道が現れますのでご安心ください。
長い行程では無いですが、山歩きをしている気分でした。
数分歩くと案内板が見えてきます。
その後ろに現れる古墳が・・・大きい!!!
これが全長60mの前方後円墳だ!
全長60m、後円部42.5mと、かなり大型です!
恐らく当時は海に面した丘で、遠くまで見通せるそんな場所だったのでしょう。
海から持って来たであろう石で覆われていた痕跡は今でも伺えます。
見つかっている古墳の大多数は盗掘により何も残っていないことがほとんどですが、ここ岳崎古墳は盗掘の痕跡が見受けられないようなのです!
もしかしたら当時のままの可能性もあるようなので今後の調査に期待!
何か貴重なものが発見されたら…と思うと、わくわくしますね。
それにしてもなんて美しい海なのか…心奪われる景色でした。
ちょっと寄り道「昆虫の里たびら」へ
帰りに田平の道の駅「昆虫の里たびら」へ。
さすが昆虫の里!
ここでは今話題の「昆虫食」が自動販売機で売られていました!!
試すべきかどうしようか・・・と思いましたが私には勇気がありませんでした・・・
気になる方はぜひお試しください!
今回訪れた場所
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この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
ドローン撮影で、ダイナミックな景色を見せます!
佐世保を拠点に、写真や動画を地上だけではなく上空からも撮影しながら活動しております。 四季折々の地元の名所を、色々な角度から切り取りお伝え出来れば!と思います。