「和」を感じる観光列車!しまてつカフェトレイン和日旅(わびたび)
長崎県の諫早市と島原市を繋ぐローカル鉄道である島原鉄道、通称「しまてつ」。そのしまてつが運行する、地元のグルメやスイーツと島原までの列車の旅が楽しめる観光列車「しまてつカフェトレイン」に2024年4月から新たなコースが登場しました!
今回、「和」のテイストが盛り込まれた「しまてつカフェトレイン和日旅(わびたび)」にモニター乗車してきたので、その様子をご紹介します!
掲載日:2024年06月06日
ライター:Miyako
車でも安心!本諫早駅または島原駅に駐車して諫早駅へ
「しまてつカフェトレイン和日旅」の出発駅は諫早駅。もし車で駅まで行きたいという方は予約時に駐車場を利用したいと伝えると、お隣の「本諫早駅」か終着駅の「島原駅」の駐車場に無料で車を停めることができます。
今回は本諫早駅に車を停めて参加。本諫早駅の窓口でカフェトレイン参加者用の本諫早駅から諫早駅までの乗車券を頂きました。
駐車料金がかからないのも参加者には嬉しいですね!
諫早駅からカフェトレインに乗っていざ、出発!
「カフェトレイン和日旅」は月一回の運行で、70席限定の完全予約制です。
諫早駅の島原鉄道のりばに10時50分までに集合し、受付窓口で座席番号の書かれた乗車券をもらいます。
乗車には島原城の入場券が付いていて、帰りの島原駅から諫早駅までの切符としても有効なので最後まで無くさないでくださいね!
カフェトレインのラッピングがほどこされた列車に乗り込んで、いざ出発!
まずは日本茶でほっと一息。
指定されたボックスシートに着くと、テーブルにはお茶セットと豆菓子が置かれています。
急須と湯呑は長崎県が誇る陶磁器の産地・波佐見町で作られた波佐見焼。
席には茶葉とお湯のポットが用意されていて、自分でお茶を淹れて飲むスタイルになっています。
トレインアテンダントがお茶のおいしい淹れ方を伝授してくれますので、促されるようにまずは日本茶を一服。
お茶はコスモス会 正健の雲仙しまばら茶「高級玉緑茶」を使用。有機JAS認証をうけた無農薬栽培の貴重なお茶です。
お茶請けの豆菓子は、島原の特産品・チェリー豆を作る藤田屋本家の青のり豆。お茶とともに島原半島の恵みと伝統を味わいます。
列車の旅を彩るトレインアテンダントのご案内!
カフェトレインには、到着駅までの間、列車の車窓から見える沿線や各駅のご案内、また食事、スイーツの紹介をしてくれるトレインアテンダントが同乗。
車窓の風景と食事を楽しみながらローカルな情報を知ることができるので、お腹も心も満たされ、移動だけではない列車の旅の魅力をさらに高めてくれます。
山好きの方には走る列車の窓から多良山系や雲仙岳、海好きの方には有明海の眺望も楽しめ、田園風景や町の風景など風光明媚に酔いしれてしまいそう。
この日はとても天気が良く、5月だったので初夏の黄金色に輝く麦畑や山々の新緑など、この時期ならではの景観も楽しめました!
乗車時期によって車窓から異なる四季折々の景観を楽しめそうですね。
カフェトレインが通る駅には、素敵な恩恵を受けられそうな「幸(さいわい)駅」や「愛野駅」、シンガーソングライターの米津玄師さんが出演したCM撮影ロケ地である「古部(こべ)駅」、重要伝統的建造物群保存地区の神代小路(こうじろくうじ)の最寄り駅「神代駅」などの駅を通り、トレインアテンダントの案内を聞きながら今度はこの駅で降りてみたい!と次の旅のアイデアが湧いてきます。
カフェトレインで通り過ぎる神代駅から徒歩5分ほどで行ける神代小路の記事はこちら。
四季を感じる和のメニュー
列車を走らせながら運ばれてくるお食事にも注目!カフェトレイン和日旅では、地元の食材を使い、日本の伝統文化を感じることができるメニューが提供されます。
日本のソウルフードであるおむすびは、黒い古代米を使った「黒米雑穀」と雲仙市の郷土料理「じてんしゃ飯」の二品。そして、付け合わせの卵焼きは島原市の「塚ちゃん雲仙たまご村」のこだわり卵を使用し、甘めで口当たりがよくおむすびとの相性も抜群!
また、おむすびを包んでいるのは、古くから包装材として使われている自然素材の竹皮。エコでもあり、昔ながらの旅の情緒が感じられます。
おむすびの後にテーブルへやってきたのはデザートの和菓子。
こちらは諫早市内で4店舗展開するあづま屋さんの生菓子二品。
初夏に咲く花・アヤメの形をした練り切りの「沢あやめ」、求肥で包まれた端午の節句にかざる兜をイメージした「吉祥カブト」と、目でも舌でも楽しめ、日本の文化と季節が感じられます。
おむすびも和菓子も緑茶によく合う!
メニューは季節に合わせて変わるので、時期を変えて再び和日旅に乗る楽しみも!
そして、配膳スタッフは日本の伝統着である作務衣を着ていたり、テーブルに置いてあるつまようじも一本一本千代紙で折られたシャツに挟まれていたり(2枚目)と、食事だけに限らず至る所に和の要素が感じられます。
PickUp
運行中には、別途地酒やビール、しまてつグッズの車内販売もあり。
絶景!『日本一海に近い駅』大三東駅で小休憩
1時間ほどトレインアテンダントの案内を聞きながら食事と車窓の風景を楽しんだ後は、大三東(おおみさき)駅に到着します。
大三東駅は、「日本一海に近い駅」とも言われ、CMのロケ地としても知られる絶景駅です。ここにしばらく停車するので、ホームに降りて撮影タイム!
列車を降りると目の前に広がるのは有明海、対岸に見える熊本県の山々のシルエット、そして、青い空と白い雲。
屋根も柵もなく、まるで堤防に立っているかのような錯覚に陥ります。
降りた時間は引き潮だったため白い砂浜の見える遠浅の海でしたが、満潮だともっと近くに海を感じられるでしょう。
ホームの先には風になびくたくさんの黄色いハンカチが。
構内に設置してあるガチャガチャで幸せの黄色いハンカチを購入できます。
旅の思い出作りも兼ねて、大切な方へのメッセージや叶えたい願いなどを書いて飾り、願いや思いを届けましょう。
大三東駅には45分ほど停車するので、行き合いの列車を撮影したり、トレインアテンダントやカフェトレインとともに記念撮影などができます。
絶景を眺めながら思い思いの時間を過ごしましょう。
また、大三東駅には以前ご紹介した櫨蝋(はぜろう)から伝統的な和ろうそくを作る本多木蝋(もくろう)工業所の看板も。
駅から片道徒歩5分なのでお目当てのものがあればお土産を買いにいくこともできそうですね。
列車に戻りコーヒーとスイーツで一息
大三東駅で時間を過ごした後は、カフェトレインに戻ってコーヒータイム!
カフェトレイン特製のコーヒーも波佐見焼のカップでいただきます。
コーヒーのお供にやってきた焼き菓子は、和菓子と同じくあづま屋さんの「南島原しおかぜ黒糖マドレーヌ」。
島原半島南部で栽培され、伝統製法で手間暇かけて作られたサトウキビ100%の黒糖を使った贅沢なスイーツで列車の旅を締めくくります。
少し塩味の効いたお味は甘すぎずコーヒーにもよく合います。
コーヒータイムで一息着いたら、目的地まではもうすぐ!
あれよあれよという間に、島原駅に到着!
ホームでは島原城ゆかりの武将がお出迎えしてくれます!
列車を降りたら、「カフェトレイン和日旅」ならではのガイドツアーとスタンプラリーに参加できる特典があるのでこちらもぜひご参加を!
島原ならではの武将によるガイドツアーの様子は後半の記事でお伝えします!
◆後半の記事はこちら
PickUp
週末を中心に月に数回運行している「しまてつカフェトレイン」の方は、ナガサキタビブ仲間のさやぶぅの記事をチェック!
今回訪れた場所
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この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
長崎の魅力を県外や海外の方に知ってもらいたい!
長崎県大村市出身。インバウンドを得意とする旅のコンテンツクリエーター。海外・東京などでの生活を経て、2018年の暮れに長崎にUターン。その後、長崎の歴史や文化を学び直し、その魅力にはまる。個人のSNSやフリーランストラベルライターとしても複数メディアで長崎の魅力を発信中。