【五島列島】世界遺産の島・野崎(のざき)島にあるパワースポットへ!王位石(おえいし)トレッキング体験(前編)
長崎県にある世界遺産の島・野崎(のざき)島。
野崎島の集落跡は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つに登録されています。
そのため、旧野首(きゅうのくび)教会やキリシタンの印象が強いかもしれません。
しかし、ここはもともと、神道の聖地。
野崎島の北部には、山深いところに「沖ノ神嶋(おきのこうじま)神社」が鎮座しており、その後ろには日本版ストーンヘンジとも言える「王位石(おえいし)」という鳥居型の巨石がそびえたっています。
王位石のそばでは磁場が狂うという不思議なパワースポットがあるんです!
今回、王位石と沖ノ神嶋神社に参拝すべく、10月から催行されている王位石トレッキングガイドツアーに参加してきました!
掲載日:2023年12月11日
ライター:Miyako
野崎島へは小値賀(おぢか)島から町営船で!
野崎島は北松浦郡小値賀(おぢか)町の一部であり、島へのアクセスはまず小値賀町の本島である小値賀島へ。
そして、小値賀島の笛吹港から出航している定期便の町営船で渡ることができます。
基本は一日往復2便と野崎島へのアクセスは限られているので、本土(博多・佐世保)や他の五島列島の島から日帰りで野崎島に行くことは難しいです。
そのため、小値賀島での滞在を含め、最低でも一泊二日の旅の計画を。
また、ほぼ無人島である野崎島へ行く際は、安全管理上、事前に「おぢかアイランドツーリズム」への連絡が必要になりますのでそちらもお忘れなく。
王位石トレッキングツアーの申し込みも同じ窓口ですよ。
詳しくはこちら
小値賀島から野崎島へは船で30分ほど。
行きの船からは山の中に見える王位石を遠くから眺めることができます。
町営船から王位石を眺められるのはこのタイミングだけ。
王位石トレッキングに参加する前に船から神秘的な王位石を眺めると、これからあそこに向かうんだ!という冒険心がくすぐられます。
王位石が見えるタイミングは船の方が案内してくれるので、ぜひ目的地の王位石を眺めてみてくださいね。
野崎島に着いたら、ビジターセンターからスタート!
野崎島に着いたら、港のすぐ目の前に野崎島ビジターセンターがあります。
王位石トレッキングツアーのスタート地点はここから。
現地のガイドさんと一緒に片道2-3時間の険しい山道を登り、往復で約5時間ほどかかります。
今回は、早朝7時25分発の便で8時頃に野崎島に到着してから、ガイドさんとともにツアーへ出発!
王位石トレッキングツアーは険しい山の中を歩くので、靴や長袖のシャツ、帽子、リュックや手袋、飲み物など、山登りに十分な装備を。
ビジターセンターでは不要な荷物を預かってもらえたり、トイレやトレッキングに使えるストック(竹でできた杖)の貸出も用意されているので、必要に応じて出発前に利用してくださいね。
※王位石へのトレッキング道中、お手洗いはないので、心配な方はここでお手洗いを済ませておいてください。
神官の住んでいた旧野崎集落を通り、沖ノ神嶋(おきのこうじま)神社へ
まずはビジターセンターのすぐ近くに今も残る旧野崎集落を通っていきます。
旧野崎集落は、沖ノ神嶋(おきのこうじま)神社の神官の屋敷を中心としてかつて人が居住していた集落。
倒壊した家屋や石垣などが今も残っていますが、神官屋敷は丁寧に保存され、一般公開されています。
廃墟と化した集落跡と今も人が住めそうな神官屋敷跡を横目に、当時の神官もここから沖ノ神嶋神社へ向かっていたのであろうと思いを馳せながら、同じ道を通っていざ沖ノ神嶋神社へ!
サバンナの絶景と野生の鹿にこんにちは
旧野崎集落を抜けると開けた草原に出ます。
そこはサバンナと呼ばれ、キリンでも出てきそうな大草原で、海を見渡せ、展望台もあります。
集落近くには段々畑も見え、集落周辺やこのサバンナではたくさんの野生の鹿に出会うことができます。
鹿は警戒心が強く、近づくと一目散に逃げていきますが、ひとたび人間を確認するとじっとこちらを見て、しばらく注目の的に。
カメラ目線をくれるのは、写真を撮る側にとっては嬉しいですね。
サバンナには芝生がきれいに広がっています。
背の高い草が生えていないのは、鹿が草を食べているからだそう。
私が訪れた時は、赤や黄色の鮮やかな花の咲いた背の高いトウワタがたくさん咲いていました。
イワタイゲキという冬の植物もたくさんあったのですが、残っている草花には毒があって鹿が好まないものばかり。
よく見ると芝生には鹿のフンがたくさん。
運がいいと、鹿の角も見つかるかもしれません!
鹿の視線を感じながらサバンナの丘を登り、時には鹿と目を合わせながら、森の中へと足を踏み入れていきます。
山深く入っていき、木々のトンネルを抜けて
山に入ると、最初の方は岩だらけの足場の悪い登り道を上がっていきます。
その先には道に沿って生える木々のトンネルが私たちを迎えてくれ、その中をどんどんと進み山を登っていきます。
山の中はスダジイやヒサカキ、ヤブニッケイなどの常緑広葉樹がうっそうとしていて、実がなる木が多いため、イノシシや鹿が生息しやすいのだそう。
なかなかの山道を長時間登っていくので、体力は必須。
無理はせず、水分補給を十分にしながら休み休みいきましょう!
山頂に到達、その先は巨石群の森
途中、見晴らしの良い場所はほとんどありません。
「ここが山頂」と言われたところは、少し開けていましたが、辺りは木に覆われて何も見えず、平岳の山頂ということで三角点標石がぽつんとありました。
頂上と言われないと気づきませんでしたが、その先をさらに下りながら沖ノ神嶋神社へ。
途中、道しるべも看板もない森の中を通っていくので、ガイドさんなしでは道に迷いそうな場所も。
木々のトンネルを抜けて、さらに森の中の道なき道を進みます。
巨石が多くみられるようになってきたら、目的地はもうすぐです!
この後、沖ノ神嶋神社と王位石に到着後のお話は【後半】の記事にて!
今回訪れた場所
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この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
長崎の魅力を県外や海外の方に知ってもらいたい!
長崎県大村市出身。インバウンドを得意とする旅のコンテンツクリエーター。海外・東京などでの生活を経て、2018年の暮れに長崎にUターン。その後、長崎の歴史や文化を学び直し、その魅力にはまる。個人のSNSやフリーランストラベルライターとしても複数メディアで長崎の魅力を発信中。