春は新茶の季節!日本一のそのぎ茶を求めて東彼杵(ひがしそのぎ)へ!
夏も近づく八十八夜~♪
春は新茶の季節。
お茶というと静岡県のイメージが強いですが、長崎県でも美味しいお茶が生産されています!
佐世保、雲仙、五島、波佐見など県内様々な場所で生産されていますが、その中でも長崎県で生産されるお茶の6割を占めるのが、東彼杵(ひがしそのぎ)です。
※ここでは、皆様への読みやすさ重視で「東そのぎ」と書きますね。
4月、5月は一番茶(新茶)の茶摘みの時期。
今回、東そのぎへお茶摘みのお手伝いに行ってきたので、そのぎ茶の茶摘み体験やおすすめスポットについてレポートします!
掲載日:2023年05月11日
ライター:Miyako
日本一のお茶、「そのぎ茶」とは
海と山に囲まれ、お隣佐賀県嬉野市と旧長崎街道で繋がっている東そのぎ。
東そのぎで生産されている「そのぎ茶」は、全国茶品評会で4年連続一位を獲得した、全国でも高い評価を受ける高品質のお茶です。
「蒸し製玉緑茶」という伝統製法で作られた茶葉は、一般的な針状の「煎茶」と比べ、勾玉のような丸みがあり、ぐりっと曲がっているので「ぐり茶」とも呼ばれています。
この「蒸し製玉緑茶」は、主に九州地方で生産されている、生産量の少ない希少なお茶でもあります。
「そのぎ茶」は、全国茶品評会の「蒸し製玉緑茶」の部門で「産地賞」も受賞し、一般消費者のテイスティング審査がある「日本茶AWARD」でも日本一を獲得した、長崎県民が誇れるお茶の産地なんです。
目指せ日本一!そのぎ茶の茶摘みボランティアに挑戦!
東そのぎの一番茶の茶摘みは、4月中旬から始まります。
今では機械での摘採が主流ですが、品評会に出すお茶は手間暇のかかった手摘みで行うそうです。
今回、手摘みでの茶摘みボランティアが募集されていたので、初めて参加してきました。
一回につき100名程度の手摘みボランティアが集まり、3時間ほどで合計約45kgの茶葉を収穫します。
町民の方はもちろん、長崎県内各地からも多くの方が参加されていました。
各回、満員御礼となる人気のボランティアです。
早起きして、集合場所から茶摘みの茶畑までバス移動。
摘み方のレクチャーを受け、摘んだ茶葉を入れるかごを持って、割り当てられた箇所の新芽を摘んでいきます。
こちらはお茶摘みの体験を重視したイベントではなく、そのぎ茶を日本一にするためのお手伝い。
お茶は鮮度が命。
その日に摘まれたお茶は、すぐに工場へ運ばれ、蒸して玉緑茶に加工します。
手摘みの茶葉は一芯二葉。
開く前の葉の芯と、開いた上二枚の葉を1つとしてひたすら摘んでいきます。
新緑の茶畑に囲まれ、小鳥のさえずりを聴き、そよ風に吹かれながらの茶摘みはなんとも気持ちがいい!
自然の中で集中してお茶を摘む体験は、心穏やかな時間でした。
今の時期しかできない新茶の手摘み体験は、自分の摘んだお茶が日本一になるかもしれないというワクワク感とともに、きっと忘れられない思い出になり、東そのぎがグッと近く感じられるはずです。
オフィシャルサポーターや特別町民になって東そのぎをもっと身近に!
東そのぎには、「オフィシャルサポーター」や「特別町民」という制度があるのをご存じですか?
登録は無料で特典もあります。
2022年11月に発足した、まだ新しい制度です。
特別町民になるにはいくつか条件がありますが、オフィシャルサポーターは誰でも気軽になることができます。
私も特別町民に登録してみました!
茶摘みボランティアや東そのぎに興味のある方はインスタグラムなどのSNSをフォローするのがオススメ。
オフィシャルサポーターや特別町民に登録するとメールマガジンが毎月届くようになり、茶摘みボランティアの募集などの情報もメールで受け取ることができますよ。
詳しい内容やお申込みはこちらをご覧ください。(https://sonogi.jp/specialtowner/)
東そのぎに来たら立ち寄りたい「道の駅 彼杵の荘」
茶摘みは午前中で終わりますが、せっかく東そのぎへ来たのでそのぎ茶や地域のおいしいもの求めて「道の駅 彼杵の荘」へ。
地域の直売所なので、お茶はもちろん、新鮮な地元の食材やお菓子、お土産や雑貨などがたくさん販売されています。
東そのぎにはそのぎ茶を購入できる茶葉販売店がいくつもありますが、色々な種類のお茶を見比べたり、その他のお土産を一緒に探したりするには、道の駅は便利です。
また、東そのぎはかつて鯨の水揚げ地として栄え、今でも郷土料理として鯨が食べられています。
道の駅彼杵の荘では、鯨肉が手に入りますよ。
道の駅の隣は、古墳や歴史民俗資料館がある公園となっているので、興味のある方はそちらもチェックしてみてくださいね。
東彼杵町の山中から移築された、大きな茅葺屋根の「明治の民家」もありますよ。
大人気!できたての「茶ちゃ焼き」をパクリ!
道の駅のお店の入口にそのぎ茶を使った「茶ちゃ焼き」とソフトクリームの販売コーナーがあったので「茶ちゃ焼き」を食べてみました!
「茶ちゃ焼き」は、そのぎ茶を混ぜた白餡が中に入っている茶葉の形をした回転焼(大判焼、今川焼)で、ここでしか味わえない人気商品です。
ふわふわで中のお茶のあんこがおいしいっ!
暖かい日にはソフトクリームもいいですね。
道の駅彼杵の荘には、観光案内所や大きな休憩所があります。
テーブルや椅子、トイレもあるので、座って休んだり、地域の情報収集もできますよ。
茶畑の景観を楽しむなら春から夏?
新緑の季節に東そのぎを訪れるなら、ドライブがてら茶畑の景観も楽しみたいところ。
東そのぎには西九州一広大な赤木集団茶園があり、中尾郷、坂本郷に茶畑が集中しています。
東そのぎICから比較的近い赤木集団茶園は、一面に広がる茶畑と大村湾が一望できる絶景の茶畑スポット。
長崎では茶摘みの一週間ほど前から黒い覆いをかぶせるため、新緑の茶畑が一面に広がる景観を楽しみたいのであれば、4月上旬がおすすめ!
4月中旬の茶摘みシーズンに入ると、覆いが被さった一面真っ黒の茶畑が現れます。
それもそれで風情があり、長崎のお茶と季節を象徴する景色ですね。
大村と東そのぎを結ぶ「大村湾グリーンロード」は絶景ドライブにおすすめ!
長崎空港のある大村方面から東そのぎへ向かうには、海岸沿いの国道34号線を通るのが一般的ですが、大村湾をバックに山や畑、茶畑など山と海の景観どちらも楽しみたい方には、車が少ない山側の広域農道である「大村湾グリーンロード」がおすすめです。
大きくカーブした道路橋の近くには展望広場があり、タイミングが合えば、そこから西九州新幹線「かもめ」の通過を眺めることができます。
大村湾と田園風景、そして橋りょうという景観のコンビネーションも素敵ですよ。
そのぎ茶と地域の魅力を味わいに、ぜひ東そのぎへ!
そのぎ茶は、町内のカフェやレストラン、長崎県内のお茶屋さんなどでも楽しめます。
近年、ペットボトルのお茶が主流になり、茶葉の消費量は年々減少傾向にありますが、お茶は日本の大切な文化の一つ。
そして、一番茶は最も品質のいいお茶で、苦味が少なく旨味たっぷり!
最近は茶葉が入れられる水出し茶用のボトルが販売されています。
旅先でその土地の茶葉を購入して、マイボトルに入れて飲むお茶は、健康にも、地域にも、地球にも優しくていいですね。
また、東そのぎでは毎年5月の第2金曜日から3日間、茶市が行われます!(2023年は5月19日(金)~21日(日)開催予定)
ぜひお茶の季節に東そのぎを訪れて、素晴らしい景観とともに、日本一のお茶を味わってみてくださいね。
今回訪れた場所
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この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
長崎の魅力を県外や海外の方に知ってもらいたい!
長崎県大村市出身。インバウンドを得意とする旅のコンテンツクリエーター。海外・東京などでの生活を経て、2018年の暮れに長崎にUターン。その後、長崎の歴史や文化を学び直し、その魅力にはまる。個人のSNSやフリーランストラベルライターとしても複数メディアで長崎の魅力を発信中。