雲仙温泉で待ってます!温泉街を盛り上げる人たちに会いに雲仙へ行こう!
2021年8月の豪雨で甚大な土砂災害の被害を受けた雲仙温泉地区。
災害により犠牲となった一人は地域を盛り上げようと尽力する街づくりの中心メンバーでした。今、仲間であった彼女の思いをつないで、雲仙の活性化に奮闘しているキーマンたちがいます。
雲仙温泉街には雲仙地獄をはじめ、ビードロ美術館、駄菓子屋さん博物館、雲仙観光ホテルなど写真映えするスポットもたくさんありますが、今回は温泉街を盛り上げるために奮闘している地域の人々にスポットをあて、魅力を発信している彼らに出会える場所を紹介します!
掲載日:2021年10月25日
ライター:Miyako
①雲仙愛に溢れるオーナーに会える旅の宿「TSUDOIゲストハウス」
雲仙バス停からすぐ近く、2016年に島原半島初のゲストハウスとしてオープン!
旅人の集まる宿「TSUDOIゲストハウス」。
福岡県出身のオーナーの市来勇人さんは、老舗旅館での就職を機に雲仙へ。
旅館時代から積極的に街づくりに関わり、「雲仙の魅力をもっとたくさんの人に伝えたい」という思いで念願のゲストハウスをスタートしました。
ホテルや旅館よりお客様との距離が近いゲストハウス。
宿のオープンスペースでは、ゲストや地域の人と飲み会が行われることもしばしば。
市来さんはゲストと積極的にコミュニケーションを図り、雲仙のことを色々と教えてくれます。
ゲストハウス以外にもUNZEN SANKAKU FES発起人・実行委員長やキャンプ場・白雲の池の管理人、新しくオープンした交流施設・雲仙BASE(旧雲仙小中学校)の運営など、マルチに活躍する雲仙大好き人間です。
最近では雲仙でのガイド業も開始。
温泉街にお泊りのお客様や日帰りのお客様にも、ゲストハウス発で「ぶらり雲仙地獄ガイド」や「トレッキングガイド」を行い、雲仙の魅力を伝えています。
雲仙の自然の素晴らしさ、住民や地域の魅力、歴史や文化などを知りたい方は、ぜひTSUDOIの市来さんにガイドを頼んでみてくださいね。
②できたてのおいしい湯せんぺいと若旦那のセンスが光る「遠江屋本舗」
お店では、雲仙を訪れた際お土産話や話のネタに雲仙の湯せんぺいを持って帰ってほしいと、湯せんぺいを使った新商品を開発。
昔ながらの湯せんぺいにデザイン性とおしゃれさをプラスしたオリジナル商品の数々は、女性や若者にも好評です。
隆太さんのオススメはできたての湯せんぺいを手巻きしてチョコを流し込んだ、湯せんぺいシガーロール。
なんと週300本、手作業で作るそう!
オリジナル商品も魅力的ですが、雲仙温泉に来たらぜひ味わってほしいのが、伝統的な職人技で一枚一枚手焼きされた湯せんぺい!
手焼きの型はなんと3kgもの重さ!
現在は土日祝日の朝10時頃から実演販売があり、耳つきのできたて湯せんぺいをその場で購入できます。
タイミングが合えば隆太さんが焼いた手作り湯せんぺいが食べられますよ。
まだまだ現役の四代目・お父様も焼いてます!
スタッフさんが描いているクオリティの高い黒板アートにも注目!
毎月、テーマの異なる黒板アートが見られます。
雲仙に来たら、伝統とモダンなセンスを感じられる遠江屋本舗へ、ぜひ足を運んでみてくださいね。
③地域に愛されるアットホームな「雲のなかカフェ」
TSUDOIゲストハウスと遠江屋本舗の間の道を進むと「雲」と書かれたかわいらしい看板のカフェが見えてきます。
ここ「雲のなかカフェ」は2019年8月に古民家をリノベーションして今の場所にオープンした、家族経営のアットホームなカフェ/居酒屋さんです。
長年東京で飲食業に携わっていた武田和敏さんは、Uターンをきっかけにここの店主に。
昼間はお母さんが、夜の居酒屋タイムは和敏さんが店に立ち、気さくに話ができます。
雲仙温泉は濃霧に包まれるとまるで雲のなかにいるかのようになるので「雲のなかカフェ」と名づけ、「雲」の愛称で地域の人に親しまれています。
私のイチオシは最近販売された写真映えするドーナッツオンドリンクのセット!
お好みのドーナッツとドリンクは食べ歩きのお供に◎。
大きめのドーナツは一個でお腹いっぱいです。
ここでは全国にいる温泉むすめの雲仙温泉キャラクター「雲仙伊乃里」ちゃんの限定缶バッチが手に入ります!
温泉むすめのファンや伊乃里ちゃんファンが巡礼に訪れるため、店内奥には伊乃里ちゃんグッズやファンが持ち込んだ全国の温泉むすめの缶バッチが並んでいます。
ファンの方はソフトクリームと雲仙レモネード、そして限定缶バッチがセットになった「いのりちゃんセット」がオススメ。
デザインが違う伊乃里ちゃんの限定缶バッチは、近くの雲仙スカイホテルでも手に入ります。
温泉街には夜営業のお店が少ない中、こちらは夜12時頃まで開店しています。
雲仙温泉にお泊りで一杯飲みたい方は、地元の方が集まる雲の中カフェがオススメ。
和敏さんや地元の常連のお客さんから雲仙のお話が聞けるかもしれません。
また、店主の和敏さんは雲仙ジオバーガー協議会の会長でもあり、オリジナルのご当地バーガー雲仙ジオバーガーの販売が始まりました。
雲仙ジオバーガーは雲のなかカフェだけではなく、雲仙市内のいくつかの場所で食べられますので、雲仙の新グルメをぜひ食べてみてくださいね!
④心地いい雰囲気の中おいしい日本茶が楽しめる「松尾カメラ時計展喫茶室」
雲仙温泉のメインストリートにひっそりと佇む「松尾カメラ時計展 喫茶室」。
先代までカメラ時計店として営業されていましたが、レトロなカメラや時計をそのままインテリアとして展示し、日本茶を楽しめる喫茶室としてオープンしました。
喫茶室では店主である松尾亜樹さんが淹れてくれるお茶と心地いい雰囲気が楽しめます。
日本茶インストラクターでもある亜樹さんが厳選したオススメの茶葉や茶器の販売もあり、日本茶好きにはぜひ訪れてほしい場所。
最初はポップアップカフェとしてイベントの時だけ開けていましたが、現在は不定休でお店を開けられています。
大きな看板もなく不定休なので知る人ぞ知るお店ではありますが、機会があればテイクアウトで雲仙温泉の街歩きのお供に、あるいは休憩がてら、亜樹さんの淹れる日本茶を味わいにぜひ喫茶室へ。
また、山好き・日本茶好きの亜樹さんによる日本茶ワークショップや登山茶会なども不定期または予約制で開催されているので、気になる方はぜひインスタグラムをチェックして問い合わせてみてくださいね。
日本茶ワークショップや亜樹さんもガイドとして案内している早朝ノルディックウォークについては、ナガサキタビブの部員仲間でもあるカマサキさんが体験レポをまとめられているのでそちらをご覧ください。
⑤絶景おしどりの池を望む本格コワーキングスペース雲仙HUB
雲仙温泉街のメインストリートから少し外れた「おしどりの池」のそばに新しくオープンしたコワーキングスぺース「HUB雲仙」。
島原半島の活性化のために活動する一般社団法人アールイーが運営しています。
コワーキングスぺースHUBとしては一号店の島原に次ぐ二号店としてオープン。
会員の方はどちらの店舗も利用することができ、会員でなくてもドロップインで時間利用・一日利用も可能です。
コワーキングスペースHUBの運営や雲仙に中心的に関わっているのが、辻野貴士さん。
辻野さんは日本ワーケーション協会公認のワーケーションコンシェルジュでもあり、ドローンインストラクターでもあります。
(*ワーケーションとはワークとバケーションを合わせたオフィスを離れ旅先で働きながら余暇を楽しむ新しい旅のスタイルのこと)
HUBに来たら、雲仙のことはもちろん、島原半島のこと、ワーケーションやドローンについても優しく教えてくれるはず。
そして、ここHUB雲仙のいいところはなんといっても立地と景観のよさ。
晴れた日にはおしどりの池が映え、夕焼けも楽しめます。
テラスには椅子が用意されているので、外で目の前の自然を愛でながら仕事ができるのはなんとも気持ちがいいものです。
こちらは元保養所をリノベーションして2021年8月に営業を開始。
オープン直後に土砂災害が起こりましたが、幸い施設は無事であったため、wifiと電源を必要とする人たちのために無料開放するとともに、積極的な情報発信もされていました。
雲仙温泉の復興とともに、現在はお客さんや見学にくる方も増えてきているとのこと。
地域とうまく連携して外と雲仙温泉を繋げる役目ができればと積極的に活動されています。
雲仙温泉街にあるレストラン・グリーンテラス雲仙とも提携し、お弁当の注文や割引を受けることもできます。
今後、2階は利用者が宿泊できるように準備を進めており、またE-bikeのレンタルも始めるそう。
これからも進化を続けるHUB雲仙。
絶景を眺めながらのワーケーションや企業研修などの場にはうってつけです。
ぜひ仕事や作業、勉強あるいは休憩の場として利用してみてくださいね。
観光だけじゃない、人の魅力にも出会える雲仙温泉へ!
2021年8月の豪雨による土砂災害で、今でも一部、復興途中の箇所もありますが、ほとんどのホテルや旅館、お店や施設は通常通り営業しており、以前と変わらず温泉や観光が楽しめます。
10月24日には、旧雲仙小中学校が「雲仙BASE」という交流コミュニティ拠点としてオープン。
新しい取り組みやイベント、スポットなども増えていく中、皆さんが雲仙に来て楽しんでいただくことが地域の応援になり、街はもっと活気を取り戻していくと思います。
雲仙には自然や歴史、温泉だけでなく地域の人々の魅力もたくさん。
観光や旅行で来た際に、こうした地域の人たちと話すことで雲仙の情報や魅力がもっと感じられるはず。
これから温泉や紅葉狩りの楽しめる時期です。
ぜひ機会を作って、雲仙温泉の魅力に出会える旅にでかけてみませんか。
この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
長崎の魅力を県外や海外の方に知ってもらいたい!
長崎県大村市出身。インバウンドを得意とする旅のコンテンツクリエーター。海外・東京などでの生活を経て、2018年の暮れに長崎にUターン。その後、長崎の歴史や文化を学び直し、その魅力にはまる。個人のSNSやフリーランストラベルライターとしても複数メディアで長崎の魅力を発信中。