【SNSで話題】廃校の中にレコード16万枚!昭和レトロな「音浴博物館」へ行ってきた♪
今回は、長崎県西海市にある「音浴博物館」をご紹介♪
Twitterなどで定期的にバズる「音浴博物館」を、SNSで見かけたことがある人も多いのでは?
山道を抜けた先に、ぽつんと現れる古びた木造の校舎。中にはなんとレコードが16万枚も保管されています!
館内には、貴重なレコードや蓄音機、スピーカーなどが収められていて、好きなものを実際にかけて音楽を楽しむことができます。
その名の通り「音を浴びる」体験ができるこの施設は、全国でもとっても珍しい。
後半は、西海市のおしゃれカフェ「 HOGET」の情報も。
西海市というローカルからニューウェーブを作り出すとてもHOTなスポット。ショップでは、音浴博物館のTシャツやレコードにはじまり、デザインセンス溢れる西海のお土産も購入できます!
いますぐ出かけたくなること間違いなし!の音浴博物館&HOGETへ、swipe up♪
掲載日:2022年09月28日
ライター:ことぐらし
【音浴博物館】昭和レトロへタイムスリップ!
音浴博物館は西海市の山の中にあります。
車の窓を開けて木々の間を通る道中は、爽やかな風が抜け、気持ちいい!
琴海方面から登る道は、対向車とのすれ違いが難しいのですが、おかげで木漏れ日が燦々と降り注ぐとっても素敵な道に出会えました。
(自称コモレビストのわたしのお気に入りロード・ランクイン!)
音浴博物館を訪れる方が通常使用する長崎市方面や佐世保市方面からアクセスする道は、二車線ですれ違いの心配はないため安心ですよ♪
道を抜けた先にある駐車場に車を停めて、木々に囲まれた坂を降ると、音浴博物館の建物が。
廃校というだけあって、校舎や駅舎のような外観はノスタルジックで昭和レトロな香りがぷんぷん!
示唆的な、時が止まった外壁の時計に誘われ、館内へ。
館長のガイドは、聞いて見て、試して楽しい。
出迎えてくれたのは、館長の中村さん。来館がはじめての方は、希望すれば館内ガイドを受けることができます。
わたしたちも、説明上手な中村館長にガイドしてもらいました。
廃校が音浴博物館に生まれ変わるまでの経緯や、レコードの数々を集めていた博物館の創設者・栗原さんについてなど、エントランスの古写真を見ながらガイドに耳を傾けます。
このエントランスホールには、音浴博物館の一番の目玉!エジソンが発明した蓄音機の現物が!
ほかの博物館であれば、きっとガラスケースで保存されていそうなほど貴重なものですが、なんと音浴博物館では実際に音声を聴くことができます!
(※ガイド案内のときのみ。来館者が自由に操作することはできません)
レコードから聞こえてきたのは音楽ではなく音声。
時を超えてわたしの耳に届いたなんて、蓄音機ってほんとうに素晴らしい発明だと感じずにはいられませんでした。
エジソンの蓄音器の隣には、同年代の蓄音機(開発者:ベルリナー)があり、館長監修のもと針を置かせてもらいました。
とってもドキドキしながらでしたが、貴重な体験でした!
ジュークボックスでノスタルジーに浸る。
エントランスホールにはきらびやかなジュークボックスも。
ジュークボックス内には、国内外・年代問わずセレクトされた名盤が詰まっていて、思わずかけてみたくなります。
100円を機械に入れ、わたしは、オリビア・ニュートンジョンの「たそがれの恋」をセレクト。
有名な「カントリー・ロード」の裏面だけど、聞いたことのないタイトルだったので聞いてみたくて。
ジェントルマンの館長が、ジュークボックスの中が見えるように、すかさず機械を開けてくれました。
「たそがれの恋」、爽やかさと切なさが風のように流れる曲でした。
少し涼しくなった秋の時期におすすめの一曲です。
ジュークボックス内には、珍しい福山雅治さんのレコード(デビュー曲の幻のレコード盤!!)も収められていましたよ。
エントランスでは、七ツ釜鍾乳洞ラムネなどのドリンクも買えるので、そちらも合わせてどうぞ。
SPレコードや民俗資料の沼から、もう抜け出せない。
続いてやってきたのは、蓄音器の館。
エントランスホールから左手に続く渡り廊下を抜けた先にあります。
ここには創設者の栗原さんが集めたSPレコードが1万枚も保管されています。
クラシックの演奏がレコードに収められたものや、なんと大東亜戦争の演説が収められたものも。
「戦争を奨励するわけではないが、若い人にはぜひ聞いてほしいレコード」と話す中村館長。
実際に聞いてみましたが、当時の気運や群衆の空気、ときに高揚感までが伝わってきて、自分はこの時代に「NO」を表明できたかなと考えさせられました。
五種類のスピーカーから降り注ぐ音・音・音!
今度は、エントランスホールから右側の廊下を抜けた先のイベントホールへ。
こちらでは、レコードプレーヤーに五種類のスピーカーが繋がれており、スピーカーによる音の違いを体感できます。
聞き比べをすると、同じ曲でもスピーカーごとに雰囲気ががらっと変わります。
木の反響を生かした温かい音が特徴のものや、ひとつひとつの音をすべてクリアに表現するものなど。
お気に入りのスピーカーはどれかな?
このホールでロッキングチェアに揺られ、目を瞑り音を聞いていると、すんごくリラックスできます。
1/f 揺らぎってこういうことかも??
イベントホールのレコードプレーヤーは来館者も操作OK!
ちなみに、館長から教えてもらった豆知識。
針を戻す時・置く時は、音量を小さくするのがスマートなんだとか。
わたしも後半は、スマートなレコードのかけ方をマスターしました!
これでレコード好きの方にも一目置かれるはず!(ガッツポーズ)
何日あってもきっと足りない!レコードの数々
LPホールの部屋には、棚の上から下まで15万枚のレコードが!
ぐーっと首を傾け眺めたり、左右・表裏とじっくり見たりしていると、一日なんてあっという間に終わりそうです。
この部屋にも、操作できるレコードプレーヤーと座って聞くためのソファがあり、レコード好きにはたまらない空間です。
この所蔵の中から、お気に入りの一枚を見つけて、わたしもレコードプレーヤーでかけることに。
レコード時代の音楽にあまり詳しくない人にもおすすめなのは、「はっぴいえんど」。
最近だと、コーヒー飲料のマウントレーニアのCM曲として使われていたので、若い子たちも聞いたことあるはず!
そういえば、最近の昭和レトロブームの影響か、わたしが訪問していた時の来館者半分以上が20代ぐらいの若者たちでした。
時代を超え、再びレコードが愛されているんだなぁ。
目移りしちゃう。廊下のギャラリースペース
廊下にはギャラリースペースがあり、その年に亡くなった著名人の方をレコードで偲ぶスペースがありました。
ほかにも民族楽器や、もちろんレコードプレーヤーもあるのでここでも音を楽しめます。
レコードの表紙は、どの時代のものもハイセンスでクリエイティビティーが溢れています。
さっきも紹介したはっぴいえんどのレコード表紙は、いま見てもやっぱりおしゃれだし。
なんか当時の尖りとか目新しさ、面白さも伝わってきます。
たくさん音楽を聞いて、音を浴びて大満足!
館長に挨拶をし、音浴博物館を後にしました。
【HOGET】田舎臭い?古臭い?のんのん。トレンドで新しい、でしょ!
音浴博物館で、数十年前のレコードや民俗資料をたっぷり堪能したら、きっと「古臭い」ってなんだ!?って気持ちになっているはず。
さぁ、それじゃ、西海市のおしゃれなカフェ HOGETへGO!
こちらのHOGETは、2020年にカフェを含む地域交流拠点としてオープンしました。
新しい場所だけど、そこにはたくさんの「古い」が詰まっています。
まずは、建物。元々古民家だったこの建物は改築を経て、交流拠点へ。
伝統的な瓦屋根と明るい色の大階段が印象的で、国内外の建築関係のメディアに取り上げられているほど。
また店内には、店名の由来ともなっている石鍋「ホゲット」の展示もあります。
床は、HOGETの運営会社でもある山崎マーク(衣類などに刺繍やマークを手掛ける)で使われていた木版を使用。
「古い」と「新しい」の境目がなく、時間と空間がゆるやかに繋がっていてとっても心地よい場所です。
アメリカナイズドなフードにドリンク。ときどきアート
HOGETのカフェスペースで提供されるのは、佐世保に複数店舗を構えるコーヒーショップ・ハッピートレイルズコーヒー監修のもの。
ハッピートレイルズコーヒーは、アメリカ人の女性が「佐世保にローカルなコーヒーショップを」と始めたお店。
だから、HOGETで提供されるコーヒー、スムージー、ケーキなどはどれもアメリカン!
お砂糖やクリームを贅沢に使ったもの、抹茶とエスプレッソを合わせたもの、ビーツを使ったものもあり、どれも外国の雰囲気が感じられます。
ほかにも、ベーグルサンドやキッシュなどお食事メニューもありますよ。
音浴博物館で集中した後に、このガツンと甘いものや、ベーグルサンドがたまらなくいい!
店内では、タイミングにより、地元アーティストの個展も開催されているので、センスある空間でビシバシ五感が刺激されます!
▼詳しいレポは個人サイト「ことぐらし」をご覧ください。
見逃せない!小さなお土産を、ローカルから。
HOGETの店内には、物販スペースもあり、ここもまた面白いんです!
見かけたら絶対買い!な「すーさんちのかんころもち」。(2枚目)
これ、いつもあるわけじゃないから、あったらラッキーですよ。
わたしもいつも目を光らせています。
ほかには、子どものおやつにもいい「やさいのカリカリ」や、地元の柑橘ハーブオイルを使ったソープなど。
Tシャツ(音浴Tシャツも)やレコード、帽子まで。
そのほとんどが西海発のものなんです。
どれもおしゃれで、「よいもの × よいデザイン」の可能性や波及効果ってすさまじい。
「田舎臭い?それに、古臭い?なんて、言わせない!」
そんなローカルの本気が詰まった、西海の目が離せないスポットでした。
音浴博物館に行った後は、ぜひHOGETへ!
今回訪れた場所
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この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
メジャーどころからニッチな穴場までご紹介します!
長崎市琴海在住の主婦ブロガー。結婚を機に長崎県へ引っ越してきました。趣味はDIY、園芸、料理、登山・野山散策など。見逃されがちな「いい!」を県外出身者目線で発信します。