日本なのにまるで外国!長崎・壱岐の無人島「辰ノ島」で海外旅行に行った気分を味わおう!
新型コロナの流行から二年半。最近、ちらほら海外へ出国する人が増えてきて、そろそろ海外旅行解禁?と思う今日この頃。
ですが、まだ海外へ飛び出すのはなかなか踏ん切りがつかない。
それでも、やっぱり海外に行きたーい!!!
夜の海に向かって叫びたくなるような切望の気持ちを抱えているのは、決してわたしだけではないですよね?
ということで、今回は、わたしのような海外旅行に行きたいけど、まだ少し様子見かな……と我慢している海外旅行自粛勢のみなさんに、とっておきの情報をシェアしたいと思います!
掲載日:2022年07月12日
ライター:ことぐらし
日本なのに、まるで海外みたい
「日本なのに、まるで海外みたい」
そう言われる場所は数あれど、景色だけでなく空気感やスピリットまで海外っぽい場所なんて、そうそうないはず。
でも、この記事でご紹介する場所は、空気や島の鼓動、風のささやきまでも海外っぽい!
それが、九州・長崎県の離島「壱岐」から船で15分ほどの無人島「辰ノ島」なんです!
さながら、「ギリシャのミコノス島」であり「アメリカのグランドキャニオン」であり「ハワイ」であり「モルディブのビーチ」でもある、辰ノ島。
今回は、辰ノ島の遊覧ではなく、上陸し「辰ノ島がいかにユニークか」肌でビシバシ感じてきましたよ。
後半には辰ノ島観光時におすすめのお宿&お土産情報もくっつけてますので、ぜひぜひご覧あれ〜♪
壱岐・勝本港から魅惑の島「辰ノ島」へ!まるで海外!ミルキーエメラルドの海
辰ノ島へ渡るため、壱岐の北にある勝本港へやってきました。
「辰の島きっぷ売り場」は、色合いがとてもポップでかわいい!!
この後の壱岐旅行で度々思い知るのが、壱岐にはデザインがおしゃれなお店や建物が多いこと!
(ていうか、そもそも島のスペルが「IKI」なのずるすぎ!!
既にデザインとして完成されてるやん!※個人的見解です)
きっぷ売り場のすぐ近くにある渡船乗り場へと移動し、早速乗船!
Before→Afterの海の色を見よ!
勝本港を出て5分もしないうちに、海の色ががらりと変わります!
勝本港を出港したときは、ディープブルーだった海が、途端にミルキーエメラルドへ!
たった5分でこんなに海の色が変わるなんて、まるで手品みたい!
絵の具の白が少し混ざったかのような綺麗なエメラルドグリーンで、透明感は抜群!
船内に一気に歓声があがります。
まるでモルディブ?ハワイ?パラオ?と見紛うような美しい海です。
いざ辰ノ島上陸!島の管理棟へ!
辰ノ島の小さな船着場に着きました。ここで上陸の客だけ下船します。
今回、10名ほどいたお客さんの中で上陸したのはわたしたち二人だけ。
あとは皆さん遊覧の方でした。
それを知り、「え?遊覧の方がよかったかな?」
「他の人も上陸すると思ってたんだけど…」と少し不安に。
ですが、いまなら断言します!!
上陸するのめっっっっっちゃおすすめ!!
特に、自分のペースで島を散策したい方・近くから大自然を感じたい方!
絶対遊覧よりも上陸がおすすめです!!!(←遊覧未体験の人)
PickUp
辰の島遊覧船
シーズン中は一日6便。12/1以降オフシーズンは予約のみで運行しています。
遊覧だけ、辰の島渡船だけ、遊覧して辰の島に上陸して楽しむ、の3コースから選べます。
・辰の島巡り遊覧クルーズ
・辰の島渡船
・遊遊覧と辰の島上陸
遊覧のお客さんに「いってきま〜す」と挨拶をしたら、さ、島の管理棟へ向かいましょう。
管理棟へは、船着場から海沿いに続く細い石畳の道を歩きます。
道の脇の海の色が!!わたしを誘惑してやみません…!!
うずうずする気持ちを抑え、ひとまずまっすぐまっすぐ。
管理棟横にはトイレもあり、管理人のおじさんが発電や貯水などをしてくれているようです。
この管理人さん、とっても優しく親しみ深い方で、親戚のおじさんのような対応をしてくれて旅行中なのにほっとしました。
あれ?管理棟の裏にはお行儀よくお座りしたタヌキが(2枚目)
「ときどきみんなで現れるよ」と管理人さん。
野生動物がのんびり暮らす島・辰ノ島。
これからどんな自然に出会えるか、期待が高まります。
辰ノ島散策へ!国の天然記念物「海浜植物群落」は絶対見逃せない!!
管理棟のおじさんに教えてもらったルートで散策スタート!
管理棟の裏にある階段から登っていきます。
この散策ルートに足を踏み入れて、まず思った辰ノ島の第一印象
「山が近い」!!
辰ノ島は低木が多く、頭のすれすれに枝や葉があります。
こんな近距離で木に囲まれることなんて、ほとんど経験がないのでとっても幸せ!!
嬉しくて飛び跳ねてみたら、木の枝が頭に当たり
「山がこんなに近い……」とまた感動と嬉しさがこみ上げます。
まるで山に抱きしめられているみたい。
嬉しすぎて、他に人がいないのをいいことに
何度「楽しい〜〜〜〜〜!!!」と叫んだことか。
加えて、二つ目の印象は「植物が違う」。
「長崎や佐賀、福岡からこんなに近いのに」と一瞬思い、
「いやいや、文明で近くなっただけで、本当は遠いんだから植物の生態系が違って当然」と思い直し。
改めて、飛行機や船に感謝。
さらに、文明にさらされても独自の生態系を守っている辰ノ島にも感謝。
もう、幸せと嬉しいと楽しいと
感謝と尊いって気持ちしか浮かばない辰ノ島散策です。
語彙力を失った怒涛の感想は、少しお腹いっぱいですかね?
ではここで、辰ノ島に関する情報をひとつ。
なんと島の「海浜植物群落」は国の天然記念物にも指定されているんです。
強い風が吹き、さらに、その風は塩分を含んでいるという辰ノ島の環境は、植物にとってかなり過酷です。
風が強ければ土や砂が飛ばされて、根を張ることも難しくなります。
それでも、植物というのは面白いもので、難しい場所には難しいなりに策を講じた植物が繁茂します。
過酷な環境だからこそ独特の生態系が見られる、辰ノ島の海浜植物群落。
さっと通り過ぎてしまっては少しもったいないですよ。
歩みを止めたり、上を見たり下を見たり、時にはしゃがんだりしながら、植物の頑張りを感じてみてくださいね。
まるでグランドキャニオン!地上20階建て相当の圧巻の絶景を辰ノ島で見よ!
さぁ、低木の下を抜けて、少し開かれた場所に出てきました。
風に煽られるように向きを変えると、眼下には管理棟と辰ノ島のビーチがあり、無人島をまさに独り占めしてるみたい!
この坂を登り切って、少し下ると、次は草原と露出した岩場が現れます。
この景色!!ほんとに海外みたい!
グランドキャニオンのような変わった地形と海の綺麗さ、人の少なさはもちろんですが、一番の驚きは柵が少ないこと!
辰ノ島:「あなたが闇雲に危険なことをしない人間だと知っているからだ。」
ちょっと危険なことをしてバズりそうな写真も撮れてしまいそう。
でも、辰ノ島が「はじめまして」の人も信じて
自由に散策を楽しませてくれているんだから、
辰ノ島ががっかりするような危ないことはくれぐれも控えましょう!
ときどき、ふかふかの草原に寝っ転がってみるのも楽しいんです。
辰ノ島の草の上を滑る風の心地よさや空の眩しさも、
ここでしか体験できない貴重な一瞬です。
説明が遅れましたが、こちらの断崖絶壁は「蛇ケ谷」と言います。
この蛇が谷、なんと高さ60m!!
ビルで言うと、なんと20階立て!!
/
地層の端の方は脆く崩れやすいので、重ねてですが危ないことは控えましょうね。
\
壱岐全体と辰ノ島は、火山活動でできた島。
壱岐には、猿岩などユニークな奇岩が多いのですが、それらはマグマが冷やされてできる火成岩の一種、玄武岩でできています。
今回の蛇ケ谷の柱状節理も火山活動の産物です。
玄武岩の作り出す面白い風景にぜひ注目してくださいね。
火山活動でできた島……
あぁ、だからどこか「ハワイ」や「ギリシャの島」っぽいんだなぁ。
「蛇ケ谷」に別れを告げ、岬の先端「羽奈毛崎」&「鬼の足跡」へ!
興奮と感動の蛇ケ谷を後にし、散策コースを進みます。
三叉路にあたったら、鋭角に登っていく道へ。
ずんずん登っていくと、辰ノ島の岬「羽奈毛崎(はなげざき)」へ出ます。
こちらは先ほどの蛇が谷よりも高い位置にあり、一番高い場所で高さ100メートルなんだとか!
右に目をやると、またしても断崖絶壁が。
風と波で浸食された岩の模様が、最高にかっこいい!
羽奈毛崎には観音様がいて、遊覧だと見える可能性ありだそうです。
遊覧もやっぱり体験してみたいな。
突き出した岬から大海原へ両手を広げると、この世界の覇者(?)になったみたい。
/
くれぐれもしっかり足場を確かめた上で、安全な場所でご覧くださいね。
\
来た道を引き返すと、次は「鬼の足跡」があります。
これは壱岐に言い伝えられている伝説の大鬼・デイが踏ん張った時にできたという穴。
真上から見ると、かなりの大きさです。
鬼というのは相当な怪物なんだなぁ。
この鬼の足跡から海へと繋がる部分が先ほど見た蛇が谷です。
鬼の足跡も蛇ケ谷同様に、地層の浸食が面白い!
驚きのクリア度は、まるでモルディブ!辰ノ島海水浴場
ゆっくり散策を楽しみ、海へと降りてきました。
遠浅の砂浜がずっと続く辰ノ島海水浴場です。
この海のきれいさ、まるでモルディブみたい!
海水が無色透明で、驚きのクリア度なんです!!
遠くから見ていると光の反射でそこに水があると分かるんですが、近づくとどこが砂と水の境か分からなくなり、何度も靴下のまま水にドボンしてしまいました!
それぐらい透明すぎて、作画ミス?とも思えるほど。
小魚もたくさんいましたが、水がクリアすぎて空飛ぶ新種の小魚を発見したみたい。(3枚目)
よし、ここなら!と、
まるでウユニ塩湖のような大崎海水浴場での撮影のように
またリフレクション撮影〜!
でも、太陽の角度とクリアすぎる水、潮の関係でうまく撮れず……。
タイミングによってはもっといい写真が撮影できそうなビーチだと思うので、
運の良い方はチャレンジしてみてくださいね!
楽しすぎて、管理棟のおじさんに
「もう最後の船だよ〜!」と声をかけられるまでずっと遊んでました。
帰りの渡船のおじさんにも「いっぱい遊んだねぇ」と言われ、ほくほく。
船着場にはターコイズブルーの熱帯魚も泳いでいるので、ぜひ探してみて!
※辰ノ島内には夏期しか売店が開設しないので、食べ物・飲み物・ゴミ袋は前もって準備していきましょう。
〈カマサキ流〉辰ノ島でいろいろなパターンを探してみた!
カマサキ的キャッチコピーを作るなら、辰ノ島は「パターンが散りばめられた」島!
<1枚目>
辰ノ島散策コースでよく目にしたこの枝。
立派なパターンに目が釘付け。
まるで化学式みたいで、(CH)とか(O)とか書き込みたくなります!
<2枚目>
足元の岩は、なぜか真四角になっていて、黄金比の図が描けそう!
蛇ケ谷や鬼の足跡の浸食ももちろん歴としたパターンだし。
海の波打ち際にできる波紋も偶然性と規則性が詰まっていて、最高にアートです。
遊びごころやデザインの詰まった島、ゆっくり散策するのがとっても楽しかったです!
辰ノ島パターンのかっこいいTシャツあったらほしいなぁ。
辰ノ島で遊んだ後は、勝本港からすぐの宿「LAMP壱岐」にチェックイン!
辰ノ島でじっくり遊んだ後は、勝本港からすぐのお宿「LAMP壱岐」へ宿泊がおすすめ!
なんとこの建物、およそ築100年ほどなんだとか!
元々旅館だった場所をリノベーションし、
ゲストハウス(個室・ドミトリーあり)になっています。
昔の文豪が滞在していそうな伝統的な作りに思わず、階段のふちに腰掛け、太宰治になった気分で黄昏てしまいました。
伝統的な建物でも、気になる水回りなどはしっかりと新しい設備で、とても清潔でした。
明るさと重さ、古さと新しさがいい感じにミックスされていて、とても心地よかったです。
受付の台湾人スタッフ・ジュウちゃんも日本語が堪能で、壱岐のおすすめスポットなど詳しく教えてくれましたよ。
LAMPには釣りやサウナのオプションあり!(有料)
LAMPには有料オプションで、釣りやサウナの体験もできます。
わたしたちは今回、釣りをセレクト!
すぐ近くの勝本港から釣りをしましたが、アジゴが4匹ほど釣れました。
前回の時の方が多かったので、またリベンジしたいなぁ。
ちなみに、釣り体験で釣れた魚は夕方4時までにLAMPレストランに持ち込みすると、捌いてもらえるそうです。
わたしたちは辰ノ島で遊びすぎて、遅い時間だったのでそのままリリースしました(リリースしたので、同じ子が4回釣れた可能性も?)。
そして、もうひとつのおすすめオプションはサウナ!
旅の間、LAMPに泊まったと言うと、
島の人たちに「サウナ入った?」と何度も聞かれました。
宿泊客以外でもサウナ利用ができるため、島内の人たちの間でも人気なんだとか!
ぜひ今度はサウナ体験もしてみたいなぁ。
潮風にあたる外気浴、とっても気持ちよさそう!
魚に合うビール!壱岐発の醸造所「アイランドブルワリー」でお土産を
LAMPのすぐ目の前には、壱岐発のクラフトビール醸造所「ISLAND BRWERY(アイランドブルワリー)」があります。
「魚に合うビールを作る」という願いから生まれたクラフトビールの数々。
壱岐らしい少し洒落たお土産が買いたいなら、絶対ここがおすすめです!
わたしたちは、定番のIPA、GOLDEN ALE、YUZU-KOJI ALEと、限定のRAUCHをお土産に購入しました。
実家に送ったら、喜んでもらえました。
わたしもTAPROOM(店内の立ち飲みバーカウンター)でこちらのビールをいただいたのですが、とても美味しいんですよ!
毎日飲みたくなるような爽やかで軽やかな味でした。
アイランドブルワリーのTAPROOMについては、別記事で詳しく紹介しますね♪
以上!辰ノ島でがっつり遊んで、宿でゆっくり癒されて、超おしゃんなお土産まで購入できるというプランでした〜!
もうすぐ夏休み!今年の夏は「まるで海外!」な辰ノ島へぜひぜひ行ってみて〜!
今回訪れた場所
Google Mapの読み込みが1日の上限を超えた場合、正しく表示されない場合がございますので、ご了承ください
この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
メジャーどころからニッチな穴場までご紹介します!
長崎市琴海在住の主婦ブロガー。結婚を機に長崎県へ引っ越してきました。趣味はDIY、園芸、料理、登山・野山散策など。見逃されがちな「いい!」を県外出身者目線で発信します。