海は青ばかりじゃない!?探そう!ここにしかない長崎だけの海の色!
海の色と言えば!? 声を合わせて「青!」と答えたくなるところですが…海に囲まれた、全国屈指の「海アリ県」長崎には、いろ〜んな色の海があるんです!
真珠のような淡い水色から、エメラルドグリーン、紺色に近い深い青、ターコイズブルーなど。
一口に海と言っても、場所によって見え方が変わるのが長崎の海。
今回は、西彼杵(にしそのぎ)半島をぐるーっと一周して海色カラーチャートを作ってみました。
長崎にしかない海の色を探す旅へ、swipe up!
※文章中に登場する「崎戸ブルー」など色を表す言葉は、ライター・カマサキの造語です。写真は、多少の編集を加えていますが、できるだけ海の色を再現できるように加工は強くしていません。
掲載日:2021年12月15日
ライター:ことぐらし
【時津パール】光が織りなす真珠のような乳白色の海
海色カラーチャートVol.1
長崎市の北部に隣接する時津(とぎつ)町から。
時津町は大村湾の中でも奥の方に位置しているので、凪いだ海が特徴。
対岸には長崎空港のある大村市などが見えます。
反射する光なのか、海の深さなのか、対岸があることなのか…
理由はわからないのですが、時津の海は真珠のような乳白色に見えることが多いんです。
靄の中に溶け込むような。
空と海と陸の境がなくなりそうな。
向かう道路は多少デコボコしていますが、公園には駐車場やトイレも完備されているので、車の中からもこの真珠色の美しい海を見渡すことができます。
駐車場からの景色も十分綺麗なのですが、時間と体力に余裕がある方は、鳴鼓岳のプチ登山もおすすめですよ。
山道を20分ほど登ったところにある展望所から見える真珠のような海は、心地よい疲れも相まって、さらに美しく見えるはず。
大村湾は、その大きさと凪いだ水面から、滋賀の琵琶湖と対して「琴湖(きんこ)」と呼ばれていた海。
海とは思えないほどの落ち着いた水面はとても印象的です。
※現在(2021年12月)、日並方面から鳴鼓岳公園に登る道は地すべりのため通行不可になっています。
左底方面からの道は狭いため、運転に自信のない方はご注意ください。
【琴海グリーン】凪いだ海に映り込むリラックス効果抜群のモスグリーン
海色カラーチャートVol.2
わたしのホームタウン・琴海(きんかい)です。
琴海地区は大村湾に面していて、長崎市の中で一番北部にあたる場所。
入り組んだ半島や小島が多いため、湾内の凪いだ水面に木々の緑が反射し、綺麗なモスグリーンの海が生まれます。
このリラックス効果抜群の琴海の海が見たい方は、ぜひ琴海中央公園に行ってみて。
海沿いに腰掛けて、モスグリーンの海を眺めると、じんわり幸せに包まれるんですよね。
琴海付近は野鳥も豊富に生息しているので、海の色と同時に、鳥たちの姿や鳴き声も楽しいですよ。
この日は、目の前を綺麗な羽のカワセミが横切って行きました!
琴海中央公園には、吊り橋もあり、そこから見下ろす琴海グリーンも絶景。
ピンクの桜とモスグリーンの海。ため息が出るほど素敵な色合いを、ぜひその目で見てみてくださいね。
春のお楽しみ!桜のトンネル
春の時期は、この吊り橋が埋もれてしまうほど満開の桜に覆われて、「桜のトンネル」ができあがります。
【西海エメラルド】深さの増す外海への出口。碧玉のような海の色
海色カラーチャートVol.3
やってきたのは、西海市西彼(せいひ)町。
大村湾と外の海がつながるこの場所で見えるのは、深いエメラルドグリーンの海です。
西海橋や新西海橋をドライブすれば、この眺めと、長崎ならではの碧玉のような海の色を楽しむことができます。
車窓の景色も十分爽快ですが、車で通り過ぎるだけじゃなく、ぜひともゆっくり見てほしいこの海の色。
時間のある方は、新西海橋下にある遊歩道へ。
ポツンと立つ白い灯台に、針尾電波塔跡。反対側には赤の橋梁が眩しい西海橋も。
それらとエメラルドグリーンの海のコントラストは、まさに絶景です。
新西海橋のある海峡は、幅が狭く、ダイナミックな渦潮が見られることでも有名。
渦潮の見ごろをチェックして訪れるとよいですよ。
遊歩道から階段を上った先にある西海の丘から見下ろす景色もおすすめです!
【崎戸ブルー】海の色が変わる!ここでしか見られないターコイズの海
海色カラーチャートVol.4 西海市の崎戸町。
1999年に大島大橋が開通するまで、航路で行くしか手段のない離島だった町です。
そんな崎戸で見えるのは、美しいターコイズ色の海。
崎戸島にある海水浴場・崎戸海浜公園の浜はピンクと白の貝殻くずの砂なので、海のターコイズブルーがよりクリアに感じられます。
水深が急に深くなる浜の地形上、濃淡のついたグラデーションの海が砂浜からでも十分楽しめて満足度抜群。
崎戸海浜公園に行く途中にある中戸大橋と津ノ浦橋の下も、きれいなターコイズの「崎戸ブルー」が見られるのでおすすめです。
津ノ浦橋の下で海は繋がっているのに、橋の左右でまったく海の色が違います。
「ね?やっぱり海は一色じゃないでしょ?」な〜んて言いたくなるこの景色。
中戸大橋と津ノ浦橋へは、すぐ近くの中戸憩いの広場に駐車できるので、ぜひ歩いて見に行ってみて!
【外海コバルト】これぞ外の海!湾では出せないダイナミックな青
海色カラーチャートVol.5
トリを飾るのは、長崎市外海(そとめ)地区。
外海という地名通り、外の海に面するこの地区では、数滴の黒が混じったような力強いコバルト色の海が見られます。
この海の色を楽しめるのは、「道の駅 夕陽が丘そとめ」付近。
道の駅の駐車場からはもちろん、すぐ近くにある遠藤周作文学館の展望所からも、コバルトブルーの大海原を楽しむことができます。
長崎県花の椿が咲く冬の時期は、椿の濃いピンクとコバルトの海のコントラストがとても印象的。
この美しい青を独り占めしたい!という方には、道の駅から歩いて15分ほどの大城公園展望台がおすすめです。
山道を上がった先からは、外海の海を見下ろす絶景が待っていますよ。
遠藤周作文学館の真っ白な建物が、コバルトブルーの海に縁取られ、まるで絵画のよう!
近くで海の波の音も聞きたい方は、大野浜海浜公園(道の駅から車で10分)へ。
ゴロゴロとした石の浜に打ち寄せる白波も相まって、よりダイナミックな印象のコバルトブルーが味わえます。
海の色の違いを長崎で体感しよう!
海の色が青だけじゃないってことに気付いたのは、長崎で暮らすようになってから。
内海か外海か、海の深さ、地形、反射する島や空、海底の砂や石の色…
いろんな要素が関係して浮かび上がる海の色。
海の色で何色も絵具が作れそうなのは、これだけバラエティー豊かな海が勢揃いする長崎だからこそ。
今回ご紹介した西彼杵半島も、五島灘や橘湾などいくつもある長崎の海全体からするとほんのわずかです。
そんな海の色に着目して長崎を旅してみるのも、忘れられない体験になるはず!
今回訪れた場所
Google Mapの読み込みが1日の上限を超えた場合、正しく表示されない場合がございますので、ご了承ください
この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
メジャーどころからニッチな穴場までご紹介します!
長崎市琴海在住の主婦ブロガー。結婚を機に長崎県へ引っ越してきました。趣味はDIY、園芸、料理、登山・野山散策など。見逃されがちな「いい!」を県外出身者目線で発信します。