大空高く舞いあがれ!長崎の伝統工芸「長崎ハタ」の魅力をご紹介
長崎では凧(たこ)のことを「ハタ」と呼びます。
赤・青・白のコントラストが美しい「長崎ハタ」は、1400年代半ばに唐とオランダから伝わったといわれ、「ハタが上がる=運気が上がる」縁起物として、初節句の贈り物にハタが選ばれるのだとか。
今回は贈り物やお土産、インテリアとしても人気の長崎ハタについてご紹介します。
掲載日:2023年04月28日
ライター:一瀬明里
長崎ハタの歴史を学びに「小川ハタ店」へ
小川ハタ店には「長崎ハタ資料館」が併設されており、ハタはもちろん、ハタ作りに使用する工具なども展示されています。
店内に入るとハタ、ハタ、ハタ!天井までびっしりとハタが飾られています。
夏に和紙を染め、骨組みとなる竹は秋に伐採し、すべて手作業で制作される長崎ハタ。
店主の小川さんがハタの歴史や制作過程など、ハタにまつわる様々なことを教えてくれます。
作業風景も見ることができ、事前に予約をすればハタ作り体験をすることもできますよ。
小さい子どもには「一銭ハタ」がおすすめです♪
店内にある様々なハタの中には、島根県の出雲大社のしめ縄が使用された「祝凧」も!
この祝凧をお目当てに、お正月から訪れる人もいるのだとか。
しめ縄にご利益があるとのことで、「ご利益ありますように…!」と子どもたちの頭をなでさせていただきました。
みなさまも小川ハタ店に訪れた際はぜひ♪
伝統的な柄からモダンなデザインまで!オリジナルのハタで魅了する「大守屋」へ
眼鏡橋沿いにあるハタ専門店大守屋。
数百種類のデザインがあるといわれる長崎ハタ。
大守屋には伝統的な柄以外にも、大守屋オリジナルデザインのハタがずらりと並んでいます。
様々なデザインがありながらも、どこか統一感のあるハタはどれも美しく、きっと魅了されるはず!
受験の時には「逆さ福ハタ」、節句のお飾りには「名前ハタ」、外国人観光客には「浮き世ハタ」が大人気だそうです。
ハタはもちろん、手ぬぐいやTシャツのオーダーメイドもできるとのこと。
自分だけのオリジナルデザインを作ることができますよ。
お気に入りのハタに出会えること間違いなしです!
長崎駅構内の長崎街道かもめ市場横にあるトランドール長崎駅店には、大守屋の長崎ハタが展示されています♪
ぱっと目を引く長崎ハタが飾られていることで、店内がより一層華やかに。
こちらでは西九州新幹線開業を記念し「長崎からすみフランス」が発売されています。
パッケージには長崎ハタが描かれており長崎らしさ満点★お土産にもぴったりですね。
4年ぶりの開催!長崎ハタ揚げ大会
新型コロナウイルスの影響で中止となっていた、長崎ハタ揚げ大会が4年ぶりに開催されました!
お座敷唄の「長崎ぶらぶら節」に〽長崎名物、ハタ揚げ、盆祭り…と歌われるように、
ハタ揚げは精霊流し、長崎くんちと並ぶ三大行事に数えられてきました。
この日の長崎の天候は晴れ!会場となる唐八景(とうはっけい)公園には春風が吹き、まさに絶好のハタ揚げ日和となりました。
会場は小さい子どもからお年寄りの方まで、この日を待ちわびたハタ好きの人々で賑わっていましたよ。
子どもたちは、先着順に無料でもらえる「一銭バタ」をもって、会場を元気に走り回っていました。
お昼からは開式セレモニーが行われ、地元の高校の吹奏楽部による演奏や、長崎検番の祝舞が披露され久しぶりに「ヨイヤー」の掛け声を聞くことができました。
ハラハラドキドキのハタ合戦!
長崎ハタ揚げ大会は一日を通して行われます。
まず午前中は「自由ハタ揚げ」と「ハタ合戦(予選)」。
そしていよいよ午後からは予選を勝ち抜いた方々による決勝戦!
この日一番の風が吹き始め、多くの人が青空を見上げ勝負の行方を見守っていました。
ちなみに長崎のハタ合戦は、ハタの糸にビードロ(ガラス粉を糊で練ったもの)を塗り、互いにハタを掛け合って、先に相手の糸を切った方が勝ちというルール。
かかったかな?っと思えば離れたり、ハタ揚げ名人が風をよんで勝負している様子は見るだけでもとっても面白かったです!
さらに長崎のハタのルールとして、「負けて落ちてきたハタは拾った人のものになる」と言われています。
私も落ちてきたハタを追いかけようと気合十分でしたが、春風にのって遠くへと飛んで行ってしまいました…
残念!
来年またリベンジしたいと思います!
今回会場となった唐八景公園では、誰でも自由にハタ揚げを楽しむことができます。
長崎ならではのハタ揚げを、ぜひ体験してみてくださいね。
今回訪れた場所
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この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
子連れで行きたい!おすすめお出かけ情報をお届け!
現在子育て奮闘中!持ち前の行動力で長崎のあらゆる場所を飛び回ります♪女子旅はもちろん、小さな赤ちゃんを連れてでも行ける、ファミリーで行きたい長崎のおすすめスポット、企画を紹介します。