長崎くんちをどう楽しむ? こんなにある!おくんちの楽しみ方~見物方法や必須アイテムをご紹介
「長崎くんち」は寛永11年(1634年)から続く長崎の氏神様「諏訪神社」の秋季大祭。
いよいよ今年もおくんちが近づいてきたので、色々な楽しみ方をご紹介します!
昨年2023年のおくんちにまつわる記事では、県外出身の私にとって初めての「長崎くんち」体験!
諏訪神社「長坂」からの「長崎くんち」の模様をたっぷりとお送りしました。(長かったでしょうか・・・笑)
まずは「本番」と呼ばれる10月7日~9日の3日間(※毎年同日開催)にスポットを当ててみましょう。
掲載日:2024年09月13日
ライター:ACO
すべての奉納踊りをじっくりと観たい派!の方は、有料のメイン会場で!
諏訪神社は有料会場ですが、昨年私が観た「長坂の特等席」は無料観覧席として開放されます。
(既に応募は終了しており、私も申込みましたが今年はハズレてしまいました・・・。)
注意したいのは、チケットの購入の仕方。
4つの会場がそれぞれ独自に販売・運営をしており販売時期、販売方法が異なります。
長崎くんち〈長崎伝統芸能振興会〉公式サイトの「観覧券のご案内」をチェックしておきましょう。
演し物を短い時間でも間近で観たい派!の方は、街中で出会える庭先回りがオススメ!
長崎で知り合った友人たちに、「長崎くんち観に行く?」と聞いてみたところ、
ー毎年「庭先回り」を追っかけてるよ!
ー街を歩いていれば観られるよ! との答え。
庭先回り?追いかける?歩いていたら観られる?どういうこと!?
それを聞いたときはチンプンカンプンだったのですが、「庭先回り(にわさきまわり)」とは長崎市内中心部の企業や官公庁、お店や個人宅などに敬意を表して演し物を呈上することで福をお裾分けするという趣旨のもの。
各踊町(おどりちょう)が、諏訪神社などのメイン会場で奉納踊を済ませたあとに、順次街中を回っていくんです。玄関先や店先、門前などの路上で披露されるので間近で観ることができます。《お裾分け》ですから、メイン会場で披露される奉納踊とは違って、ショートバージョンとはなりますが、誰でも無料で観ることができるんですよ。
ショートバージョンといっても、長崎駅のかもめ広場や、新地中華街がある湊公園などの広い場所での庭先回りはメイン会場さながらの迫力ある演技を披露してくれるのだそうです!
各踊町が街中のあっちこっちを回っているから、「追いかけて観る」「街を歩いていれば観られる」という友人たちの言葉になるほどなぁ~と納得しました。
そして実際、街中を歩いていたら本当に、偶然に、庭先回りに遭遇しました!(笑)
たまたまその場所を歩いているときに庭先回りに遭遇しちゃうなんてラッキーだけど(それがフツウのことらしいのですが)庭先回りのスケジュールを把握しておいて狙ってその場所に行くというのも◎
その際に役に立つのが、《庭先回りMAP》です!
《庭先回りMAP》を手に入れよう!
9月末ごろから、3日間の各踊町の庭先回りの予定と長崎市中心部の地図が掲載された《長崎くんち庭先回りMAP》の配布が始まるので事前に入手しておくと便利!
長崎伝統芸能振興会の公式サイトでも確認できるので、スマホやパソコンからもチェックできます。
主な配布場所は、長崎駅構内の観光案内所やバスターミナル、浜市アーケードに設置される長崎くんちの案内所、諏訪神社などです。
PickUp
「長崎くんちナビ」アプリ各踊町の現在地をでリアルタイムでチェック!
さらに!「長崎くんちナビ」というアプリをダウンロードしておくと踊町の演し物の現在地をリアルタイムで、1分間隔で確認できるんです!MAP上に表示される演し物のアイコンを見れば、どの踊町が今どこにいるのか一目瞭然。効率良く庭先回りを楽しむことができますよ~!
※「長崎くんちナビ2024」は現在準備中とのこと
長崎くんちは奉納踊と庭先回りだけじゃない!
長崎くんちは今までお伝えしてきた「奉納踊」と「庭先回り」だけではないんです。
前日(まえび)と呼ばれる10月7日には、諏訪神社で長崎くんちの成功と市民の幸せを祈願する「流鏑馬神事」
ご神体を乗せた3基のお神輿が、諏訪神社の本宮からお旅所の仮宮へ下る「お下り(おくだり)」
お下りのお神輿の後にはその年の踊町の「傘鉾パレード」が続きます。
傘鉾の上部の飾りや、傘のまわりの輪と下げられている布のデザインは町ごとに異なり、どの町の傘鉾も趣向が凝らされているので、それぞれ着目したいところです。
そして100㎏以上ある傘鉾が一斉に廻る姿の華麗さといったら!
さぁ!ここであの掛け声を!
「フトーマワレ」「ヨイヤァ!」「モッテコーイ!」
後日(あとび)と呼ばれる9日には、お旅所の仮宮から諏訪神社の本宮へ3基のお神輿が戻る「お上り(おのぼり)」が行われます。およそ150人の担ぎ手たちが、3基のお神輿を担いで県庁坂を駆け抜け、諏訪神社の石段を駆け上り、最後は73段の「長坂」をも一気に駆け上がって長崎くんちのフィナーレを盛り上げます!
お神輿って担いでワッショイ!ワッショイ!と練り歩くものだと思っていただけに
お神輿を担いで走る、しかも急な石段を掛け下がり、駆け上がる、なんて驚きです!
私は昨年のおくんちで「お下り」と「お上り」はテレビで観ていたのですが、それでもすごい迫力を感じました。(長崎のローカル局では朝からくんちの生中継が放送されます)今年のおくんちでは生で観てみたいなぁ~!
長崎くんちの稽古を見学することもできる!
2024年のおくんち3日間は全て平日。観に行けないよ~と嘆いている方も多いかもしれませんが、稽古の様子は自由に見学することができるんですよ。
7月下旬から本格的な稽古が始まっています。
お盆以降は「場所踏み」と呼ばれる段階に入り、本番の会場となる諏訪神社・お旅所・中央公園・八坂神社でも稽古が行われ、迫力ある演技が間近で楽しめるなんてかなり得した気分♪
私は8月は半月ほどしか長崎におらず、まだ稽古を見学していないので9月中に絶対!観に行きたいと思っています。稽古の予定は長崎くんち〈長崎伝統芸能振興会〉公式サイトのお知らせから確認できますよ~!
稽古期間中に長崎を訪れたなら、おくんちムードに包まれる長崎を一足早く体感するチャンスです!
10月4日は「人数揃い」本番を前に最終リハーサル!
さらに、毎年10月4日には「人数揃い(にいぞろい)」という、各踊町が演し物の稽古が仕上がり準備が整ったことを知らせるために関係者に披露する、いわばリハーサルが行われます。
各踊町で本番と同じ衣裳、本番通りの演し物を披露します。
こちらも誰でも見学することができ、本番さながらの盛り上がりです!
本番を前に、おくんちムードに包まれる長崎を一足早く体感するチャンスです!
長崎くんちの奉納踊りは当番制。踊町とは奉納踊りを出す町のことで7年に一度当番が回ってきます。
そして、長崎くんちの期間やくんちに関係する行事の際には「シャギリ」という笛と〆太鼓の独特な旋律が奏でられます。長崎の人はこの音を聞くとソワソワしてしまうのだとか。私もおくんちの魅力にすっかりハマり、音色で反応してしまいます。
昨年経験した初めての長崎くんち鑑賞とはまた異なる奉納踊を観ることが楽しみです。
PickUp
令和6年の踊町と演し物
興善町 本踊・石橋(ほんおどり しゃっきょう)
八幡町 山伏道中(やまぶしどうちゅう)・剣舞(けんぶ)・弓矢八幡祝い船(ゆみやはちまんいわいぶね)
万才町 本踊(ほんおどり)
銀屋町 鯱太鼓(しゃちだいこ)
五嶋町 龍踊(じゃおどり)
麹屋町 川船(かわぶね)
西濱町 龍船・二胡演奏(じゃぶね・にこえんそう)
この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
長崎暮らし新参者の目線で彩りあふれる魅力をふんだんにお伝えします。
平日ひとり旅、週末かぞく旅。旅するように長崎に暮らす2児の母。
カメラ片手に街歩きと食べ歩きが大好き。
東京から福岡、長崎へと西へ西へとやって来て、長崎暮らしはまだまだ新参者。
長崎って面白い!長崎って不思議!
長崎って美味しい!長崎って美しい!
長崎のいちファンとして彩りあふれる魅力をふんだんにお伝えします。