五島列島「野崎島」へ初上陸!ガイドの案内で野生の鹿に逢いに行こう♪
サバンナのような赤土の大地
コバルトブルーに光る白砂の浜
山と海が織りなす絶景を楽しめるプチトレッキング!
なかなか見ることができない野崎島ならではの景色。
離島初心者もガイドの案内で行けば安心です♪
所要時間:2時間半~3時間
掲載日:2022年06月09日
ライター:さやぶぅ( ・38・ )/
まず野崎島ってどんな島??
大小17の島々から成る五島列島の北部に位置する
小値賀島の2㎞東にあるのが「野崎島」。
2018年7月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が
世界文化遺産に登録。
「野崎島の集落跡」も構成資産の一つとして
国内外から多くの注目を集めています。
管理人がいるだけで、今は無人の島となってしまいましたが、
かつては「小値賀島」と同じように650人以上の住民が生活し、
島の自然と共に生きる人々の暮らしがあったそうです。
現在は、400頭程の野生の鹿や
国指定天然記念物のカラスバトなどが生息しており、
野生動物の楽園となっています。
ツアー予約と手続きの流れ
まず、島の観光のワンストップ窓口である
「おぢかアイランドツーリズム」にツアーの予約をします。
ガイドツアーに参加しなくても
野崎島に行くことはできますが、
島への渡航については必ず事前連絡が必要です。
日帰り・宿泊ともに7日前までにご予約ください。
当日は、小値賀港ターミナルの中にある
「おぢかアイランドツーリズム」の窓口で手続きをし、
島へ渡る際の注意事項やマナーのレクチャーを受けた後、
マップを受け取ってから出発します。
PickUp
野崎島へ行く前のさやぶぅアシスト!
1.非常に傾斜地が多く険しい道が多いので、運動しやすい服装&運動靴で来てください!
2.スズメバチなど、虫も多く生息しているので虫よけスプレーを用意しておくと安心です♪
3.コンビニやスーパーがないので、食料や飲料水は事前に買いましょう。
4.スマホの電波は、ほぼつながりません。場所によってfreeWi-Fiが繋がる所もありますが、不安定なので、用事がある場合は事前に連絡を取っておきましょう!
野崎島へ渡るには
野崎島には、小値賀港ターミナルからではなく、
徒歩で5分程の位置にある「町営船はまゆう乗り場」から渡航します。
船は1日2便しかないので、
乗船時間などは事前にしっかり確認することをおすすめします!
さぁ、約35分の船旅で野崎島へ♪
ガイドツアースタート!まずは島についてしっかり学ぼう♪
到着したら、まずはガイドさんとご対面。
今回は旅行客からのご指名も多い
ベテランガイドの前田さんに案内していただきました。
「野崎島の良いところは、“何も無い"ところなんですよ。
遺産を見るだけではなく風の音や花の香りなど、
ここでしか味わえない自然のパワーを
全身で感じてくださいね!」と語る前田さん。
島の成り立ちや歴史などをクイズ方式で
楽しく&面白く話をしてくれました♪
さぁ、実際に散策しながら歴史の足跡を辿っていきましょう!
島を散策していると、倒壊している家屋や瓦、
そして人々が暮らしていた面影を感じるたくさんの空き瓶などを発見…。
散乱しているように見えますが、
集落が「世界遺産」の構成資産として登録されているため、
この生活の跡地そのものが遺産なんです。
当時の暮らしの痕跡を辿りながら、
ゆっくり進んでいきましょう!
石畳の坂道を登っていくと、
趣のある建物を発見!
ここは、遺唐使の航海の安全を祈って
飛鳥時代に創建したと伝わる神社内にある建物です。
神官が代々居住していた場所で、
室内には畳や仏壇などが残っており、
集団離村で人々が島を後にし、無人島になる最後まで
島に残っていたという神官の生活が伝わってきます。
庭園に回ると島の住人である鹿がひょこっと顔を出して、
私たちを出迎えてくれました。
まるでサバンナ⁉広々とした大草原に感動!
丘をどんどん登っていくと、
そこにはまるでサバンナのよう光景が!
段々畑の最上段からの眺めは、
脳裏に刻まれるほど衝撃の美しさでした。
ここには、草原の草を食べに
鹿がたくさん集まっていて、
その様子を間近で見ることができます。
広い草原の前に広がる五島灘の青い海
のどかに草を食む鹿たち…
日本ではない、どこか遠くの海外に来てしまったような光景です。
歩いていると菜の花に似た
「イワタイゲキ」という植物を発見!
見た目はとても可愛らしいのですが、
この植物には毒があるため、
動物達に食べられることなく
30~50cm程まで成長していくそうです!
高確率で鹿の角が落ちているので、ぜひ探してみてくださいね♪
火山の跡地を一望!野崎島雄一の展望台★
野崎島は、小値賀島と同じく
“火山で出来た島”です。
島の面積の半分は、五島列島を構成する他の島々と同様に、
海底地殻の隆起によって形成されました。
沿岸部では、波によって削られた
ノコギリの歯のような珍しい地形が見られ、
北~東方向にかけて眺めれば宇久島や平戸島、
運が良ければ九州本土を望むこともできますよ♪
ここで前田さんと記念写真♪
ベンチがあるのでひと休みもできます。
赤煉瓦が美しい「旧野首教会」で思いを馳せる
堂々とした風格で丘の上に佇む旧野首教会は、
明治41年(1908年)に教会建築の名工
鉄川与助氏(てつかわよすけ)によって設計・施行されたものです。
その昔、この島は潜伏キリシタンの集落があり、
厳しい弾圧を受けていたそうです。
信仰を守り抜き、長年の苦難を耐え抜いて
自由を手に入れた人々の、
抑圧からの解放と喜びの象徴として作られた天主堂。
後世へと引き継ぐ「未来遺産」として
昭和60年(1985年)に全面改修され、
平成元年(1989年)に長崎県指定有形文化財に認定されました。
木造校舎を再利用した「野崎島自然学塾村」でノスタルジックなひと時を
旧野首教会の下にあるこの場所は、
昭和60年に閉校になった小・中学校の木造校舎を、
そのまま再利用してつくられた宿泊施設です。
トイレや島唯一の自動販売機があり、
ゆっくり休憩することができます。
(利用料:日帰り大人1,000円、小学生500円)
下駄箱や廊下など、建物のほとんどが当時のまま残されていて、
童心へ戻ったような懐かしい気持ちに…。
教室の中では、たくさんの著名人のサインを
発見することができました!
宿泊室はもちろん、トイレや浴室、炊事棟等が
しっかり完備されているので、
子供会のキャンプや修学旅行など、
多くの団体客旅行者が年間を通して訪れているそうです。
白い砂浜とコバルトブルーのコントラストに感動!
野崎島自然学塾村から徒歩2分程で行ける
野首海岸が本日のゴール。
約300mにわたって続く白い砂浜と、
キラキラ光る海面のコントラストの美しさに、
思わずため息が出てしまいます。
島東部に位置し、天気が良ければ日の出が見れる
絶景ポイントなんだとか。
気が付けば、そろそろ帰りの乗船。
名残惜しいけれど乗り場への道を急ぎます。
野崎島ビジターセンターへ戻り、
施設にあるサーバーの水で喉を潤し、ホッとひと息。
今回案内していただいた前田さんへ、
感謝の気持ちを伝えます。
船に乗り込んで、次なる小値賀島の旅へと向かいます。
今回訪れた場所
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この記事を書いた人
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)
歴史のある古いものと流行にのった新しいもの、どちらの良さも伝えたい!
生まれも育ちも佐世保★地元誌で仕事をしつつ「海風の国」観光マイスターとして活動中♪歴史が"しゅんでる"(方言で染み込んでるの意味)をテーマに、本土最西端の地である佐世保の魅力を新たな視点で紹介していきます!