長崎伝統の正月習俗
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掲載日:2021年01月07日
ライター:GO!GO!ともっち
目次
地域で昔から受け継がれてきた習俗が全国画一的になりつつある現代ですが、その特徴を楽しめる貴重な機会のひとつがお正月。
長崎歴史文化博物館に長崎の伝統的な正月飾りや正月料理などが展示されていると聞き、行ってきました(~17日まで)
長崎の正月飾り いろいろ
常設展示室に再現された江戸時代の町家にお邪魔してみましょう。
こちらのコーナーでは、江戸時代の絵図(川原慶賀 年中行事絵「正月図」) に描かれた正月飾りや正月料理などが再現されています。
玄関の門松も、現在とは違う趣き。
こちらは蓬莱飾と呼ばれる、おめでたいアイテムをぎゅぎゅっと集めた正月飾り。
現在の鏡餅の飾り方の基本になったと考えられているそうです。
伊勢海老、だいだい、昆布などのメジャーなラッキーアイテムと一緒に盛られている白い袋。
こちらには、お米や塩が包まれています。
右側の魚などを吊るしているのは「幸木(サイワイギ/シャーギー)」と呼ばれる正月飾り。
かつては対馬藩を除く県内各地で広く行われていた正月飾りで、お歳暮で贈られたブリ・鯨・鴨などの塩物や大根・菜っ葉などの野菜を縄で結びつけ、台所などの土間に飾ったもので、冷蔵庫のない時代に、食品を長期保存する工夫でもありました。
床の間に飾られている七福神のおめでたい絵画は、江戸前期に渡来し興福寺の三代住職となった逸然の作。
この巨大な餃子のような飾りは「柱餠」といって、こちらも商人の町 長崎ならではの習俗。
大黒柱に宝袋の形にした餠を水引で取り付け、家によっては、この宝袋のなかにお金や子餠を入れて「金持ちになるように!子持ちになるように!」と祈ることもあったそうです。
正月料理
長崎の正月料理で特徴的なのはお雑煮と南蛮漬け。
昔は重箱を皆でワイワイ取り分けるのではなく、一人ずつお膳でいただくものだったんですね~。
一の膳(右側)の中心は「長崎雑煮」。
具材は唐人菜(青菜)、ブリ、丸もちを中心に、鶏肉、巻きはんぺん、大根、人参、ゴボウ、里芋、椎茸、蒲鉾、スルメなど(具は縁起を担いで奇数個入れるのがセオリー)。
出汁は昆布と鰹節でとった澄まし汁です。
二の膳(左側)は「紅さしの南蛮漬け」に注目。
今まで標準語だと思っていたのですが、「紅さし」とは長崎弁で一般的には「ヒメジ」と呼ばれる魚なんですって。
一夜干ししたものを素揚げし、酢・醤油・砂糖・だし汁・唐辛子などをあわせた漬け汁にあわせて煮立たせ、漬け込んだもので、長崎のお正月料理の定番です(上手に作れるようになりたい)。
我が家が毎年作っているお雑煮や南蛮漬けとほぼ同じ!!
長崎の正月料理は江戸時代にそのベースができたようです。
七草粥
本日1月7日は七草粥をいただく日ですね。
例年ならば県内各地の寺社などで参拝客に振舞われるのですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からほとんどが中止となってしまいました。
今夜は自宅で、家族とゆっくり七草粥を楽しもうと思います。
お正月のご馳走を食べすぎて疲れ気味の胃腸の調子を整え、ウイルスに負けないよう免疫力をアップしましょう。