旧小浜鉄道の廃線跡をゆく(前編)
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小浜温泉三部作 最終回。
温泉やグルメを楽しんだ後は、橘湾沿いに残る旧小浜鉄道の廃線跡をドライブしながら長崎方面へ戻りました。
第一部 小浜温泉「おたっしゃん湯」
第二部 小浜温泉 ちゃんぽん&露天風呂で心も体もぽかぽかに!
掲載日:2020年12月08日
ライター:GO!GO!ともっち
旧小浜鉄道について
大正から昭和初期にかけて、小浜温泉と島原半島の入口である愛野との間の橘湾沿いには、黒煙を吐きながら蒸気機関車が走っていたんですって。
小浜鉄道と温泉軽便鉄道(後に合併し雲仙鉄道)からなる通称 温泉鉄道と呼ばれたその鉄道の廃線跡は、現在県道201号線として利用されており、橘湾を臨みながら往時に思いを馳せることのできるドライブコースとして密かな人気となっています。
列車が通れるほどの幅の狭い道路(廃線跡)沿いには、かつての駅のプラットホーム跡が残っていたり、鉄道用の狭いトンネルがあったり。
また通称「緑のトンネル」と呼ばれる、木々がトンネルのように両側から生い茂るビュースポットも風情があり人気です。
想像するだけで旅情を掻き立てられませんか?
最近では沿線にお洒落なカフェもオープン。
途中、ちょっと寄り道しながら全線を辿ってきたので、見どころを詳しくご紹介します。
まずは小浜歴史資料館で予習を
鉄道廃線跡を辿る方はまず、小浜鉄道に関する資料が充実している温泉街の裏手にある「小浜歴史資料館」で予習するのがおすすめ。
かつての肥前小浜駅をイメージしたコーナーで、昭和レトな写真撮影も楽しめます。
大正から昭和にかけて走っていた鉄道は、愛野から小浜温泉までの17.3km(変遷あり)で、9つの駅があったそうです。
PickUp
駅名と歴史
◆駅名(計17.3km)
愛野村⇒愛津⇒水晶観音⇒濱⇒千々石⇒上千々岩⇒木津の浜⇒富津⇒肥前小浜
◆汽車が走った歴史(概要)
大正9年 温泉軽便鉄道(株)創立
大正10年 小浜鉄道(株)創立
大正12年 愛野~千々石間に温泉軽便鉄道が開通
昭和2年 千々石~小浜間に小浜鉄道が開通
昭和8年 小浜鉄道と温泉軽便鉄道が合併し雲仙鉄道となる
昭和13年 雲仙鉄道 廃止
小浜歴史資料館に展示されている昭和3年の時刻表によると、列車は1日10往復、小浜~千々石間を約1時間で繋いでいたようです。
橘湾沿いの風光明媚な景色を目当てに利用する乗客もいましたが、黒煙を吐かないガソリンで動くバスや自動車が普及するにつれて利用客は減少、さらには日中戦争に突入したことが影響し、雲仙鉄道は昭和13年に解散、レールが敷かれていた線路は舗装道路となりました。
さぁ、廃線跡の旅をはじめましょう
温泉鉄道の廃線跡は現在の県道201号線にあたります。
小浜歴史資料館を後にして温泉街から長崎方面へ車を走らせていると、山領口交差点の左側に旧小浜鉄道廃線跡の案内表示が見えるので、そこから左折。
しばらく道なりに進むと、始発駅である肥前小浜駅跡のモニュメントにたどり着きます。
①「肥前小浜駅」跡
旧小浜鉄道、旧温泉軽便鉄道(のちに合併して雲仙鉄道)の9つの駅跡には現在、駅の案内板を模した石のモニュメントが建てられていて、それらを辿って往時を偲ぶことができます。
それぞれのモニュメントには温泉鉄道が走った道のりを示した地図もあるので、これを頼りに車を走らせましょう。
一見普通の舗装道路ですが、かつては鉄道のレールが敷き詰められていたんですね。
汽車が通れるだけの狭い道幅ですが、現在は対面通行になっています。
交通量は少なめですが、運転には十分注意しましょう。
橘湾を左手に眺めながら、レトロ気分のドライブ。
鉄道用に作られた幅の狭いトンネル。
その向こう側から、黒煙を上げながら蒸気機関車が走ってきそうな雰囲気です。
トンネルを越えると、橘湾越しに小浜温泉街が一望できるお洒落なカフェを発見。
ちょっとひと休みすることに。
ちょっと寄り道 絶景カフェ「温蒸素味(おんむすび)」
2020年7月にオープンしたばかりの絶景カフェ「温蒸素味(おんむすび)」。
小浜温泉から沸き出る約100度の高温の蒸気を使って旬の地元野菜を蒸したヘルシーで美味しい料理や、スイーツ、ドリンクなどが楽しめるお店です。
私が特に気に入ったのは、島原生姜を使ったスムージー(左)。
島原特産の生姜を温泉の蒸気で蒸すことで栄養分の吸収が高まるし、素材の存在感がしっかりあるスムージーは飲み応え(というより食べ応え)があって、しかも美味しくて元気が出ました。
温泉蒸し野菜のジャムシリーズ。
さきほどのスムージーに使われている島原生姜をはじめ、原城トマト、雲仙にんじん、島原半島の安納芋など、地元の旬の野菜の美味しさと栄養をまるごといただけるジャムです。
パンに塗るだけでなく料理にも使えるとあって、全種類「大人買い」してしまいました。
②「富津駅」跡
眼下に雰囲気の良い小さな集落が見えたので、ちょっと寄り道して降りてみることに・・・。
・・・続きはこちら・・・
参考文献:「小浜町史談」昭和53年 小浜町発行
PickUp
長崎県の「半島」特集-ながさきの『サキ』へ→
長崎の先端。長く突き出した岬。その岬に位置する長崎県の4つの半島。
長崎の〝先”には、歴史とロマンがある。雄大な自然に美味しい食。季節の花が、咲きほこる。―――新しい発見が待っている。