長崎が舞台!NHKドラマ“わげもん” 関連スポットや資料が見れる博物館、ゆかりの地(まとめ)
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掲載日:2022年01月20日
ライター:GO!GO!ともっち
幕末の長崎が舞台のNHK土曜ドラマ「わげもん」、見てますか~?
「わげ」とは通訳。
「わげもん」とは通訳者、当時「通詞(つうじ)」と呼ばれた人々のことです。
ドラマではキンプリの永瀬廉さん演じる伊嶋壮多や、小池徹平さん演じるエリート通詞 森山栄太郎たちが、エキゾチックな幕末の長崎を駆けまわり、毎週目が離せませんよね~!
江戸時代、日本で唯一西洋との貿易窓口であった長崎で「通訳」として交易を支えた彼らは「政治的な交渉にも立ち会い、情報収集にあたるプロフェッショナル集団(公式HPより)」だったそうです。
今日のブログでは、「わげもん」の舞台となったスポットや、関連資料が見れる博物館、ゆかりの地までをご紹介します!!
出島
まずご紹介するのは、作品中に頻繁に登場するスポット「出島」。
鎖国をしていた江戸時代、日本で唯一西洋との貿易窓口であった場所です。
現在は復元整備が進み、タイムスリップした気分が楽しめる施設となっています。
お侍姿のスタッフが園内を案内してくれる歴史ツアーがオススメ(入場料のみで参加できます)。
「わげもん」についての話も聞けるかも。
詳しくはこちら
https://www.nagasaki-tabinet.com/blog/270
こちらは出島にかかる橋。
「でも、ドラマに出てくる橋は、現在のものとずいぶん違うなぁ」と思われた方!
お目が高い!
江戸時代、出島の唯一の出入口には、長さ4.5mほどの小さな石橋(出島橋)がかかっていたのですが、鎖国が解けた近代以降、橋は取り壊され、役割を終えた出島はまわりを埋め立てられて市街地の一部になりました。
2017年に当時と同じ位置に新しい橋(出島表門橋)が架けられましたが、当時よりも川幅が拡張されているため、約30mほどの長さの橋になっています。
唐人屋敷
作品中に登場するスポット「唐人屋敷」。
鎖国時代の外国人隔離居住区といえば「出島」が有名ですが、「唐人屋敷」は、いわば中国版の「出島」。
それまで長崎のまちなかで自由に活動していた中国人たちを、密貿易などの防止のため、江戸時代に179年間、隔離して住まわせた地域です。
唐人屋敷は塀で囲まれ、さらに周囲は堀や竹矢来で囲まれて、人の出入りが厳重に制限されていたそうです。
当時を偲ばせる個性的な4つのお堂や、レトロな市場。
まち全体が懐かしく、独特の魅力を放つエリアです。
新地中華街の近くなので、ちゃんぽんを食べたらちょっと足を伸ばして散策してみては?
長崎歴史文化博物館
お城?いえいえ、博物館です。
長崎歴史文化博物館は、かつての長崎奉行所(立山役所)の跡地に建っていて、当時を再現したエリアで写真撮影もOK!!
「わげもん(=通詞)」が活躍した時代の長崎に関する歴史資料も展示されていますよ。
阿蘭陀通詞(オランダつうじ)の仕事について紹介するコーナー(常設展示室)。
出島の様子を描いた絵巻(蘭館図絵巻)の一部。
中央の黒い着物を着ているのが「わげもん(通詞)」です。
出島を描いた屏風(蘭館図屏風/複製)
建物の2階では、オランダ風の会食が行われていますね。
(ドラマの時代より100~150年ほど前の出島を描いたもの)
一行目に「阿蘭陀通詞(オランダつうじ) 森山栄之助」の名が見えます!!
こちらは幕末に実際に起こった異国船の漂着事件について紹介する史料。
遭難してアメリカに漂着・数年間滞在したジョン万次郎が帰国した際の取調べ記録です。
(国指定重要文化財「薩州ヨリ送越候無人島漂流日本人一件」)
こちらはドラマでも紹介されていたオランダ風説書。
出島に滞在して貿易をした歴代のオランダ商館長によって記されたこれらの記録は、鎖国期の日本において海外の情報を知る重要な資料でした。
(御達書ならびに紅毛船風説書)
また、今回は取材していませんが、「シーボルト記念館(シーボルトゆかりの鳴滝塾隣接地)」にもオランダ通詞関連の史料があるので、足を延ばしてみるのもおすすめです。
(詳しくはこちら https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/99)
顕彰碑(森山栄之助/ラナルド・マクドナルド)
小池徹平さんが演じるエリート阿蘭陀通詞(オランダつうじ)森山栄之助と、彼に英語を教えたラナルド・マクドナルドの顕彰碑が、諏訪神社 二の鳥居を右折したところに仲良く並んで建っています。
(3枚あるので、スクロールしてご覧ください)
(平成26年 長崎に南ロータリークラブが建立)
ここは当時、崇福寺(国宝が二つもある黄檗宗寺院/長崎三福寺)の末寺があった場所で、アメリカ人漂流民のラナルド・マクドナルドが収容されていたそうです。
ドラマではこの場所で英語の講義を行っているシーンがありましたよね!!
ラナルドは奥尻島に上陸したあと長崎へ護送され、収容中に通詞たちに英語を教え、日本初の英語教師となった人物です。
【顕彰碑横の説明版より】
森山栄之助(多吉郎)(1820-1871)について
文政3年(1820年)、 森山栄之助 (多吉郎)は長崎馬町にオランダ通詞の家で生まれた。 幕末日本周辺に英米船の来航が激しくなると、 英語の重要性に気付き英語フランス語の研鎖も積んだ。
嘉永元年( 1848 年)、利尻島に上陸したラナルド·マクドナルドが長崎に護送されてくると、 栄之助は同僚のオランダ通詞たち14名で英会話を学んだ。なかでも栄之助の進歩は著しく、 マクドナルドも彼の努力と才能を褒めたたえている。 幕府は栄之助の語学力や交渉能力に全幅の信頼を置き、通商条約における通訳や交渉、文書作成などを栄之助に委ねた。 欧米諸国との通商条約締結という大きな役割を果たした森山栄之助 (多吉郎)は、全てを燃え尽くしたかのように明治4年( 1871 年)、 急逝した。享年51歳であった。
激動の時代を影で支えた「わげもん(=通詞)」については、これまであまり光が当たってこなかったように思います。
今回、私自身も勉強になったし、若い世代の人たちが長崎の歴史について興味を持ってもらえるきっかけになれば、「じげもん(地元民)」として嬉しいなぁ。
「他にこんなのもあるよ~!」とご存知の方がいらしゃったら、ぜひ教えてください!!
「わげもん」次回の放送も楽しみです!!
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【わげもん~長崎通訳異聞~】
NHK総合
放送日時:2022年1月 8日(土)~毎週土曜 21:00~21:50(全4話)
再放送 :2022年1月12日(水)~毎週水曜 23:35~24:25(全4話)
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この記事を書いた人
【ともっち】
2005年から続く長崎県公式観光ブログ「GO!GO!ともっち」の3代目ブロガー。
県内をくまなく取材し、地元ならではの「旬」で「通」な観光情報を発信しています。
趣味は「旅」と「猫」と「路地裏散策」。
長崎市出身の所謂「じげもん」で、眼鏡橋付近で遊んで育ちました。
学生時代の専攻は日本史。博物館学芸員資格あり。