江戸~`90旅博まで!『博覧会の世紀』長崎歴史文化博物館で開催中
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掲載日:2021年10月14日
ライター:GO!GO!ともっち
江戸時代~`90長崎旅博覧会まで!
長崎会場限定展示に興奮!
こんにちは!ともっちです。
長崎歴史文化博物館で開催中の企画展「博覧会の世紀」に行ってきました。
西洋と日本の1世紀半にわたる博覧会資料540点が展示してあるのですが、
中でも私が興奮したのは「長崎で行われた博覧会」の歴史!
事前情報として、この展覧会では私が小学生だった1990年に開催された「長崎旅博覧会」の思い出資料も展示されると聞いていたので、「わ~!懐かしかね~見たか~」と楽しみにしていたのですが、なんのなんの!!
「長崎」と「博覧会」の間には深~い歴史があって、それらがまた面白いのなんの!!
江戸時代、新しいもの、珍しいものは長崎から
江戸時代、日本で唯一西洋との貿易窓口だった長崎には、象やラクダなどの珍しい動物もたくさん輸入されました。
それらは将軍への献上品になったほか、各地で「見世物」として興行に使われることも。
取材時に話を伺った学芸員さんによると、日本では、この「見世物」の文化が明治以降、西洋の影響を受けつつ「博覧会」として発展していったのだそうです。
長崎博覧会 1879(明治12)年
明治12年、長崎初の博覧会が行われました。
会場は諏訪神社に隣接する長崎県最古の公園である諏訪公園(現:長崎公園)。
第一回内国勧業博覧会が東京・上野で開催されてわずか2年後に長崎で博覧会が行われたことを考えると、当時の長崎がいかに先進的であったかが分かりますよね!
国際産業観光博覧会 1934(昭和9)年
雲仙が日本で最初の国立公園に指定された1934(昭和9)年に、長崎市と雲仙を会場に行われた観光と産業振興を目的とした博覧会(主催:長崎市)。
ポスターデザインは、カステラの福砂屋の包装紙でもおなじみの
長崎が生んだ図案家 中山文孝氏です。
メイン会場は長崎駅奥の浦上川沿いに「出島」をイメージして造成された埋立地 中之島。
1990年の長崎旅博覧会の際も期間限定で「出島」が作られ注目されましたが、戦前に開催された博覧会でも…と考えると、すでにこの時代から「出島」は長崎を代表するイメージコンテンツだったんですね。
「長崎と雲仙」博覧会パンフレット、入場券
島原鉄道(株)による、長崎~島原~雲仙間の交通案内が興味深いこと!
ちなみに私たちが普段利用している「長崎県営バス」は、この博覧会で長崎~雲仙の両会場を結ぶために、民営5社の営業権を県が譲受して誕生したのだとか。
また驚くことに、橘湾を飛行機で横断する遊覧飛行も行われたんですって!
ちなみに…私の祖父母は当時転勤で朝鮮半島に住んでいたのですが、この博覧会を見に行くためにわざわざ日本本土に帰国したという話を聞いていたので、感動もひとしおでした。
長崎復興平和博覧会 1952(昭和27)年
原爆投下から7年後の1952年には「長崎復興平和博覧会」が開催されました。
会場は現在「平和祈念像」がある平和公園一帯。
原爆投下前に刑務所があった高台を活用し、25,000坪の敷地に40以上の展示館が設置されたそうです。
博覧会終了の翌年、会場跡地には平和祈念像が立てられました。
長崎旅博覧会 1990(平成2)年
こちらは私が小学生の頃に開催された思い出深い博覧会。
松ヶ枝国際観光埠頭をメイン会場に、グラバー園、孔子廟、シーボルト記念館、長崎県立美術博物館、長崎市立博物館などのサテライト会場を周遊してもらうという、当時としてはユニークな方式が取られました。
壱岐出身のイラストレーター長岡秀星氏が手がけたポスターが懐かしい!!
(右から順に、過去・現在・未来をイメージ)
メイン会場に再現された「出島」(実際の1/3サイズ)や、ランドマークとなった「スカイタワー」など、覚えている人も多いのではないでしょうか?
旅博のキャラクター「旅人(たびと)くん」グッズも!
コンパニオンの衣装
当時小学生だった私は、羨望の眼差しで見ていました。
あれも!これも!博覧会をきっかけに生まれたもの
博覧会をきっかけに生まれたものって、たくさんあるんですね。
「博物館」や「美術館」という建物の中で絵画や資料を見ることができる施設もそのひとつ。
また、有名なエッフェル塔は1889年のパリ万博をきっかけに。
観覧車は1893年のシカゴ万博をきっかけに誕生したんですって!
べっ甲も!三川内焼も!博覧会に出展されて話題に
海外の博覧会に出展された日本各地の伝統工芸品は、王侯貴族やセレブたちを魅了。
長崎県の伝統工芸品である「べっ甲細工」や「平戸・三川内焼」も出展され、人気を博したそうです。
左は長崎べっ甲で作られた「鳥かご」、右は色鮮やかな「三川内焼」!!
どちらも繊細で精巧で、ため息モノの美しさです。
最後に
今回は長崎で開催された博覧会にスポットを当ててご紹介しましたが、この企画展では世界初の博覧会「ロンドン万博(1851年)」からアジア初の万博となった「大阪万博(1970年)」までの博覧会の歴史を、540点の資料で紹介しています(盛りだくさん!)。
開催期間は11月28日(日)まで。
11月2日(火)からは展示替えをして後期展が始まるので、そちらも見に行こうかな♪
そうそう、11月28日までの期間中、長崎歴史文化博物館のチケットの半券を持参すると、ココウォーク長崎の観覧車が1回無料で楽しめますよ!
観覧車は1893年のシカゴ万博をきっかけに誕生したもの。
約130年前の万博で初めて観覧車に乗った人々に想いを馳せながら、私もゴンドラから長崎のまちを眺めようかしら。
PickUp
博覧会の世紀1851-1970 ―日本人を魅了した世界の祭典
会場:長崎歴史文化博物館3階企画展示室
(〒850-0007 長崎市立山1丁目1番1号)
会期:2021年10月2日(土)~11月28日(日)
前期 10/2~31 後期 11/2~28
※休館日10月18日(月)、11月15日(月)※11月1日は展示替えのため休室
開館時間:9:30~18:00(最終入館30分前まで)
料金:一般(高校生以上)=1,000円(前売800円)、小中学生=600円(前売480円)
※県内の小中学生は無料
※リピーター割:前期購入したチケットの半券提示で後期再入場が当日料金の半額
主催:長崎歴史文化博物館 株式会社乃村工藝社
共催:NBC長崎放送
協賛:長崎バスグループ、株式会社J&Jヒューマンソリューションズ、JR九州サービスサポート株式会社
この記事を書いた人
ともっち
2005年から続く長崎県公式観光ブログ「GO!GO!ともっち」の3代目ブロガー。
県内をくまなく取材し、地元ならではの「旬」で「通」な観光情報を発信しています。
趣味は「旅」と「猫」と「路地裏散策」。
長崎市出身の所謂「じげもん」で、眼鏡橋付近で遊んで育ちました。
学生時代の専攻は日本史。博物館学芸員資格あり。
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【新型コロナウイルス感染症関連情報】
長崎県 新型コロナウイルス感染症について
https://www.pref.nagasaki.jp/bunrui/hukushi-hoken/kansensho/corona_nagasaki/
長崎観光ポータルサイト「ながさき旅ネット」
https://www.nagasaki-tabinet.com/